8月は円高の月?

近年の相場を調べてみると、豪ドル/円の相場がプラスのリターンとなりやすいのは4月>12月>7月>2月>11月>3月の順で、マイナスのリターンとなりやすいいのは8月>5月>9月>10月>6月の順である。

豪ドル/円の上昇傾向がある月は日本の年度替わりの4月で、12月が4月の次に上昇しやすい。逆に8月の豪ドル/円相場は顕著な下落傾向があると思われる。

豪ドル/円(月足)2000年~2016年 豪ドル/円は8月が安く4月・12月が高い?
(赤は4月安・8月高となった失敗の月)

(出所:石原順)

豪ドル/円(日足) 200日EMAフィルター付きストキャスティクスの逆張りシグナル
7月19日に売りシグナルが点灯
上段:200日EMA(紫)・52日ボリンジャーバンド±2シグマ(赤)・フィルター付き売買シグナル
下段:ストキャスティクス5.3.3

(出所:石原順)

8月というのは「円高の月」との印象が強い。8月は北半球が夏休みシーズンに入り市場の流動性が落ちるため、突発的な材料で相場の変動率が上がりやすい。円買いを狙う投機筋にとって「8月は仕掛け時」である。「現在、円を買っている」という運用者に理由を聞くと、散々ファンダメンタルズについて語った後、「8月だから」という結論になる。これは、毎年のことである。

相場とは一体何かと言うと、それは「確率に賭けるゲーム」であろう。筆者が心がけていることは、勝つ確率の高い局面で投資を行うということである。みなさん、ストップロス注文だけはお忘れなく!

今は良い円安のあとの悪い円高が到来している。悪い円高の次は悪い円安になりそうだが、悪い円安の到来はヘリコプターマネーの導入がきっかけとなろう。アデア・ターナー新経済志向研究所上級研究員は、「日本は5年以内にヘリコプターマネーの導入を余儀なくされる。日銀が保有する大量の国債を政府への無利子・無期限の預け金に切り替える」と予言している。

ドル/円(日足)200日EMAフィルター付きストキャスティクスの逆張りシグナル
7月21日に売りシグナルが点灯
上段:200日EMA(紫)・52日ボリンジャーバンド±2シグマ(赤)・フィルター付き売買シグナル
下段:ストキャスティクス5.3.3

(出所:石原順)

ドル/円(日足)転換点売買のシグナル
上段:13日エンベロープ±2%(青)・±3%(赤)
下段:3日修正平均ADX

(出所:石原順)