外国人の買いの勢いは低下

 外国人投資家の買いの勢いは低下しています。先々週(営業日1月29日~2月2日)は、株式現物と先物を合わせて、小幅(2,677億円)の売り越しとなりました。先週の売買統計はまだ出ていませんが、日経平均が上昇しているところを見ると、先週、外国人は買い越しであった可能性があります。

日経平均と外国人の売買動向(買越または売り越し額、株式現物と先物の合計):2022年1月4日~2024年2月9日(外国人売買動向は2024年2月2日まで)

出所:東京証券取引所「投資部門別売買動向」より楽天証券経済研究所が作成
注:外国人売買は、株式現物と日経平均先物、日経平均ミニ先物、TOPIX先物の合計。棒グラフが上(プラス方向)に伸びているのは買越、下(マイナス方向)に伸びているのは売越を示す

2024年1月の週別、外国人投資家による日本株買い越し・売り越し額と、日経平均変動幅

出所:QUICK、東京証券取引所「投資部門別売買動向」より作成

日本株押し目買い方針は変わらず

 日本株の投資判断は変わりません。日本株は割安で、長期的に上昇余地が大きいと判断しています。日経平均は2年以内に4万円まで上昇すると予想していることも変わりません。ただし、一本調子の上昇は見込めません。

 今年に入ってからの上昇ピッチはやや速すぎると考えています。今後、短期的に、円高などを嫌気して下落する局面もあると思います。時間分散しながら割安な日本株を買い増ししていくことが、長期的な資産形成に寄与すると考えています。

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