買い注文の入れ方:五つの戦略

買い注文の入れ方【1】下値に買い指値を入れる

 上記の板状況でA社株を買おうとするとき、「797円で100株の買い」のように、現値よりも下に、買い指値を入れることもできます。

 ただし、その場合は、株価が797円まで下がらないと、買えません。株価が797円まで下がっても、すぐに買えるわけではありません。

 先に入っている買い指値注文8,400株が全て約定(やくじょう)した後、さらに797円で売り注文が入れば、その時、797円で買えます。 

 もっと早く買いたい時は、どうしたら良いでしょう?

買い注文の入れ方【2】先頭に買い指値を入れる

「800円で100株の買い」というように、今、見えている買い指値よりも上に買い指値を入れることもできます。こうすれば、800円以下の売り注文が入ったときに、最初に約定します。

 ただし、800円以下で売る注文が入らないと、買うことはできません。

 すぐに買いたい場合は、どうしたら良いでしょう?

買い注文の入れ方【3】売り指値のあるところに買い指値する

「801円で100株の買い」というように、今、売り指値が入っているところに、買い指値することもできます。場にある指値注文が変わらなければ、801円で100株買えます。

 ただし、一瞬先に、801円以上で9,200株以上買い注文が入ってしまうと、801円の売り指値はなくなりますので、買うことはできません。その場合は、801円で100株の買い指値注文として、場に残ります。

 より確実にすぐ買いたい場合は、どうしたら良いでしょう?

買い注文の入れ方【4】上値に買い指値を入れる

「803円で100株の買い」というように、上値に指値を入れることもできます。場にある指値注文が変わらなければ、801円で100株買えます。

「803円で買い指値したら、803円で買えてしまう」と勘違いしている人もいます。803円の買い指値注文とは、正確に言うと、「803円以下の、もっとも有利な価格で買う」注文です。801円に売り指値があれば、801円で買えます。801円に買い指値するのと、結果は同じです。

 それでは、801円ではなく、あえて、803円に買い指値する意味は何でしょう? それは、一瞬先に、801円や802円の売り指値を買われてしまった時でも、803円で買うことができるということです。

 価格を指定しないで確実に買うには、どうしたら良いでしょう? その場合は、指値ではなく、成行で買い注文を入れます。

買い注文の入れ方【5】成行で買い注文を入れる

 確実に100株買いたければ、指値ではなく、成行の買い注文を入れるべきです。成行で買いを出せば、その時点で場にでている指値売り注文のうち、一番安いものにヒットし、即座に買いが成立します。上記のA社で、板が変わらなければ、801円で100株買えます。

 成行ならばほぼ確実に買うことができますが、まれに、成行買いが一時に大量に入りすぎて、約定しないまま終わることもあります。