7月見通し

半減期からピーク・ボトムまでの日数

(出典:Cointelegraphより楽天ウォレット作成)

6月の安値は大底だったか

 6月見通しでは「大底が近そう」として「今後数カ月の間にボトムが到来する可能性が高い」と申し上げた。さっそく6月19日には1万7,000ドル台半ばを付け、これが大底だった可能性は十分にある。

 過去2回の半減期後の大底を付けたパターンからすると、経過日数も、下落率も、大底であっても不思議はない水準だが、もう1回少し下があってもおかしくない。

 おそらくは今月か来月あたりに先月付けた1万7,000ドルをトライして、下抜ければそこが大底で、逆に抜けられずにショートカバーを起こしたら先月の底が大底となる可能性が高くなるイメージか。

オンチェーンデータで見たBTC相場の実現損益

(出典:Glassnode)

 ちなみに、オンラインデータ分析のGlassnode社の6月20日のレポートによれば、直近の3日間で73億ドルの損失が実現した。これは平均で2万ドル損失が出たと想定した場合、36万BTCの損出しが出たかっこうで、これは昨年1年間に発行されたBTCとほぼ同じ金額。売り圧力は一巡した可能性がある。

BTC大底から本格上昇までの日数(1)

(出典:Bloombergより楽天ウォレット作成)

BTC大底から本格上昇までの日数(2)

(出典:Bloombergより楽天ウォレット作成)

大底をつけてからの展開

 問題は大底を付けてからの展開だ。上図は過去2回の半減期後の大底をつけてからの相場展開だ。大底を付けていったんは反発するが、それから本格的上昇相場に至るまでしばらく時間がかかっている。

 どの時点が本格上昇とするかは微妙だが、本格上昇に至る新値を付けた日としてみると、2015年1月の底から本格反発までは288日、2018年12月の底から本格反発まで109日を要している。今回も、先月ないし今月、大底を付けたとして、本格的に上昇軌道に乗るには時間がかかりそうだ。

アノマリー

BTC相場・月別騰落一覧

(Bloombergより楽天ウォレット作成)

 最後にアノマリーを見ると、7月は今まで7勝4敗でやや上昇傾向、今まで3カ月連続で下落した9回のうち5回は3カ月で陰線が終えている。そういう意味では、若干陽線で引ける可能性の方がやや高いか。

7月見通し

 まとめると、7月のBTC相場はもう一度下値をトライ。先月の安値を更新できるか、できないかは微妙だが、いずれにせよ前回か今回あたりが大底となり若干反発。ただし、反発は限定的で、全体的には安値圏でのもみ合い推移となりそうだ。