令和でコロナショックに見舞われたが、コロナ収束後「飛躍の10年」に

 令和に入り、世界はコロナショックに見舞われました。2020年(令和2年)4~6月の世界景気は「戦後最悪の落ち込み」となりました。ただ、7月以降、経済再開により、日本および世界の景気は回復期に入っていると考えられます。

 ワクチン普及でコロナは収束に向かうと考えられていましたが、感染力の強い変異型オミクロンの感染拡大で、また不透明感が出ています。ただし、ワクチンや治療薬の開発は世界で急速に進展しており、遅かれ早かれ人類はコロナを克服できると期待が出ています。

 20-30年の長いタームで見ると、コロナショックですら、後から振り返って「一時的なショックだった」とレビューされることになると考えています。

 令和に入って最初の10年、私は平成の構造改革の結実によって日本株が飛躍する時期になると予想しています。いずれ、日経平均は史上最高値(3万8,915円)を更新すると予想しています。割安な日本株にしっかり投資していくことが、長期の資産形成に寄与すると判断しています。

短期的な急落・急騰に注意

 日本株の長期的な投資価値は高いと判断していますが、それでも過去にそうだったように、これからも日経平均は短期的な乱高下を続けると考えられます。日本株を動かしているのは外国人投資家で、外国人から見て日本株は世界景気敏感株だからです。

 世界中で何らかの不安が生じると、外国人投資家はまず日経平均先物を売ってきます。そして、不安が解消すると一気に先物を買い戻す傾向があります。

 今も世界中にいろいろな不安の種があります。中国恒大集団のデフォルト処理で中国経済が悪化するリスク、米中対立激化で中国でビジネス展開する日本企業が板挟みになるリスク、バイデン政権の弱体化で米国が右傾化するリスク、米インフレが長期化するリスクなどです。

 私は、いろいろな不安はあるものの、来年の世界景気は巡航速度の成長を続けると予想しています。業績改善を受けて、来年、日経平均は3万2,000~3万4,000円へ上昇すると予想しています。

 ただし、すんなり上昇せず、急落・急騰を繰り返しながら、不安の崖をよじ登るような展開を想定しています。短期的な急落で大けがしないようなリスク管理が必要です。毎月一定額を投資していく積み立て投資が良い方法だと思います。

 個別銘柄に投資する場合は、株価チャートをしっかり見て、短期な株価の流れに逆らわないトレードに徹するべきと思います。特に、値動きの荒い東証マザーズ市場の小型成長株では、しっかりチャートを見ることが大切です。