つみたてNISAが生み出したハッピーで気楽な投資の新潮流に乗ろう!

――20代、30代にとって、毎月の3万円はかなり大きな金額です。そのお金が減るとなれば、泣けてしまうと思います。

山崎 泣けるとかすごく嫌な気分であるとか、大変だといったリスクをとって投資しているからこそ、株式は高いリターンが得られるように価格形成されているわけです。それが嫌なら投資をやめたほうがいい。

「投資しないとお前の老後の生活は貧乏になるぞ」という脅しのような広告もありますが、あれはとてもよくない。

 別に投資してリスクをとらないでも、家計のバランスをコントロールしたり、働いて収入を増やしたり努力をすれば、将来の生活に困ることはありません。

代田 最近、経済的に自立して早期リタイヤメントを勧めるFIRE(Financial Independence, Retire Early:経済的に自立して早期退職すること)が流行していますが、私たちがお金を得る手段には人的資本と金融資本の2つがあります。

 金融資本が十分に積み上がっていないなら、人的資本を一層活用することで、リタイヤメントの時期をずらすという選択肢もあります。欧米諸国に比べて、日本の65歳から69歳の就業率は高くなっていますが、この理由としては、経済的なことだけでなく、生きがいや社会参加があげられます。早期リタイヤメントがすべての人にとって幸せなのかは分かりません。

――世の中には、本当に資産形成が大切だと思って始めている人だけでなく、みんながやっているから自分もやらなきゃ、と思ってやっている人も多いのではないかと思いますが、そういう方にはどういったアドバイスがありますか?

山崎 米国には、そんなことを言いながらやっているうちに米国の株式市場がよかったものだから、「これでいいんだ」という成功体験を得て、投資をしている人が結構いるのでしょう。

 加えて、米国株は高いリターンが続いて、金融ビジネスがそこそこに高い手数料を徴収してもまだ投資家たちの資産が増えた。米国人は金融的に非常に運のいい国民なのでしょう。

代田 幸いなことに、今は投資信託にお金が流入しています。リーマンショック以降、投信市場に大きな流入があったのは、2009年、2015年に続いて今年になります ※8。これまでは投資の主役はリタイヤメント層でしたが、今回はより幅広い世代のお金が投資信託に流れています。

 そして今回はグローバル分散投資で世界中にお金が向かっている。さらに、つみたてNISAという、中長期的に継続できるような仕掛けの中でお金が動いています。

 今回の流れは一過性で終わるものではないと思いますから、とりあえず無理のない範囲で始めてみて、世の中の流れに乗ってみることです。

山崎 ローコストのインデックスファンドで投資するのが合理的ということに、すっきりではないにせよ、ある程度納得している人が何百万人も出てきたということは、かつてよりは安心で期待が持てる状態だと思います。

 そういう意味では金融庁による「投資の教材」としてのつみたてNISAという制度は、とても効果が大きかったということでしょう。

代田 確かにそうでしょうね。この「資産形成のための投資」という大きな流れをとめないためにも、我々は消費者のみなさんのために、地道に情報提供していく責任がありますね。

※8 出所:投資信託協会

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三菱UFJ国際投信代田秀雄 
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<プロフィール>

代田秀雄
三菱UFJ国際投信 常務取締役兼商品マーケティング部門長。現・三菱UFJ信託銀行で30年間、年金運用に従事したあと、現・三菱UFJ国際投信で「MAXIS」ブランドのETF立ち上げに従事。2009年にはネット向けeMAXISシリーズ組成に取り組み、2017年2月に立ち上げたeMAXIS Slimシリーズは純資産総額1.5兆円を突破している(2021年9月1日時点)

山崎元
楽天証券経済研究所 客員研究員。マイベンチマーク代表。東京大学を卒業後、三菱商事に入社。野村投信、住友信託、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など計12回の転職を経て現職。経済評論家。専門分野は資産運用、マクロ経済など。
最新監修ムックは『山崎元のほったらかし投資 資産運用の大正解 (TJMOOK) 』(宝島社)

 

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金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第404号/一般社団法人投資信託協会会員/一般社団法人日本投資顧問業協会会員


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