投資前に必ずチェック!米国株投資の注意点

 2016年の米国大統領選挙でトランプ前大統領が勝利してからの米国株式市場の急上昇に合わせるように、日本の個人投資家の投資先として、米国株投資が積極的に選ばれるようになりました。

 また、積み立て投資の投資先としても、S&P500種株価指数に連動するインデックスファンドなどが多く選ばれ、米国株への投資はますます注目されています。

 この流れはコロナ・ショックで株式相場の急落以降も変わっていないようですが、実は米国株を日本株と同じように考えて投資しているものの、その特徴や取引方法をよく知らないままの人も多いようです。

 例えば、米国株投資に不慣れな方が迷う、外貨決済と円貨決済。実はどちらを選ぶかによって、損益に大きな差が出てしまうのです。

 そこで、実際に米国株取引をしている方の相談に応じてきた中で、特にお伝えしておきたい注意点を説明します。

知っておくべき米国株投資の注意点1:時差とその対策

 日本と米国では時差がありますが、それ以外も取引時間に次のような違いがあります。

注:サマータイムは、3月第2日曜日〜11月第1日曜日の期間。注文受付時間は、証券会社によって異なります

 日本株であれば、起きている日中の時間に株価や情報を見ることもできますが、日本の深夜~早朝帯が取引時間となる米国株では、対応が難しくなります。

 また、米国株はストップ高・ストップ安といった値幅制限がなく、そのため、決算前後や突発的な情報で株価が大きく動くことも珍しくありません。朝、目覚めて、血の気が引いたという投資家も多いのです。

 そこで、これを解消する方法としておすすめしたいのは、指値注文を活用することです。

 気になった銘柄を購入したい場合は想定よりも安く、そして保有している銘柄の売却を検討しているなら高めに、指値を出しておくクセをつけると、思わぬタイミングで取引が成立していたということもあります。

 証券会社ごとに株式の注文方法は違いますが、1カ月先まで注文を出し続けることができる場合もあります。