米国高配当株3:ユーナム・グループ(UNM)

 就業不能保障保険、団体生命保険の大手です。

 米国、英国、ポーランドで事業展開をしており、S&P500やフォーチューン500に採用されています。

 時価総額は61億ドルで、日本円で約6,700億円となっています。

事業の注目ポイント

 主な事業収益は保険料収入(Premium Income)で、ユーナム・グループの売り上げの約8割を上げています。その事業の中心である生命保険事業は、ユーナム・米国(Unum US)で同事業の売り上げの約6割を上げており、続いてコロニアル・ライフ(Colonial Life)、クローズド・ブロック(Closed Block)、ユーナム・インターナショナル(Unum International)と続きます。

 従業員の福利厚生の一環としてユーナム・グループの商品は、米英において幅広く利用されています。

出所:ユーナム・グループ決算データより筆者作成 

競合他社

 競合他社として、日本ではアヒルがキャラクターのがん保険で有名なアフラック(AFL)、日本法人の子会社がIFA(独立系金融アドバイザリー)事業にも進出しているマニュライフ・フィナンシャル(MFC)、生命保険事業を日本でも力を入れているプルデンシャル・フィナンシャル(PRU)が挙げられます。

株式の注目ポイント 

 株価は昨年2020年の高値を超えており、配当は横ばいを維持しています。

 今後の予定として、会社側は2021年5月27日の説明会で「2021年下半期には自社株買いの再開を予定していること、および2021年第3四半期配当から、普通株式1株あたり現行の0.285ドルから、0.3ドルに増配し、年間1.2ドルを予定している」と発表がありました。

 さらに「当社の資本状況と今年の業績見通しに自信を持っていることを示している」としており、今後の業績次第ではさらなる株価の上昇もあるかもしれません。

業績動向

 2021年5月5日開示の四半期決算では、EPS・売上高ともに市場予想を上回りました。

 決算を受けて株価は上昇し、その後自社株買い・増配の発表を受け、さらに上昇しています。

 コロナ禍の中でも、新型コロナ発生以前と同程度の業績を上げており、コロナワクチン接種の広がりとともに同社の業績がさらに拡大し、それに伴い株価の上昇が期待されています。

 次回2021年8月3日に開示予定の四半期決算において、市場予想を上回ることができるか注目です。

注意点

 会社側は懸念として、デジタル機能の開発、または情報技術開発の遅れによって成長機会を阻害し、それがビジネスチャンスを逃す可能性があることについて言及しており、そういったリスクがあることには注意が必要です。

株価動向、配当利回り

配当:1.14ドル
配当利回り:3.77%
株価:30.19ドル(約3,300円)

 権利落ち日は7月下旬予定(権利実施は8月中旬予定)です(2021年6月14日時点で未確定。昨年を参照)。

 配当は1.14ドル、配当利回りは3.77%、株価は30.19ドルで約3,300円から購入できます(2021年6月14日時点)。

 2018年以降の最高値は58.59ドル、最安値は10.38ドルです(終値ベース)。