米国高配当株4:ゼネラル・ミルズ(GIS)

 米国の大手食品メーカーで、半年前にもご紹介した銘柄です。

 100カ国以上で100以上のブランドを展開しており、その中には「ハーゲンダッツ」や「Yoplait」など強力なブランドを複数抱えています。日本では、ゼネラル・ミルズとの技術提携によって1978年にハウス食品が「とんがりコーン」を発売しており、世界各国でゼネラル・ミルズの製品は食されています。

 時価総額は380億ドルで、日本円で約4兆2,100億円となっています。

事業の注目ポイント

 事業の中心は北米小売事業(North America Retail)で、売り上げの約6割を上げており、続いて欧州・豪州事業(Europe & Australia)、アジア・南米事業(Asia & Latin America)、ペット関連事業(Pet)、コンビニエンスストア&フードサービス事業(Convenience Stores & Foodservice)と続きます。

出所:ゼネラル・ミルズ決算データより筆者作成

  北米小売事業では、新型コロナウイルスの行動制限によって家庭での食品需要が増加しており、それを米国のミール&ベーキング、およびシリアルがけん引することで、順調に売り上げが拡大しています。

 ペット関連事業も同様に新型コロナ要因によって売り上げを伸ばしており、今後もさらなる市場シェアの拡大が見込まれています。

競合他社

 競合他社として、消費者向けのスナック食品・飲料製品の製造・販売を行うモンデリーズ・インターナショナル(MDLZ)、世界的な食品・飲料会社であるクラフト・ハインツ(KHC)、食品および飲料製品の製造とマーケティングを行うJMスマッカー(SJM)が見受けられます。

株式の注目ポイント

 株価は昨年2020年の高値近辺で推移しています。

 また、配当は昨年10月に増配をしており、それ以前にも安定して配当を出しています。

 自社株買いの再開や、欧州のYoplait事業の売却、ペットフードのBLUE BUFFALOの買収など選択と集中を継続しており、今後も柔軟な経営戦略による安定した株価推移が期待されます。

業績動向

 2021年3月24日開示の四半期決算ではEPSは市場予想を下回り、売上高は市場予想を上回りました。しかし、EPSが市場予想を下回ったものの、EPS・売上高ともに前年同期の水準を上回っております。

 また各事業においては、コンビニエンスストア&フードサービス事業以外の全ての事業で、売り上げ・営業利益が拡大しており、今後も選択と集中を進めることで、さらなる業績の拡大が期待されます。

 次回2021年6月30日に開示予定の四半期決算で、市場予想を上回る決算を発表できるか注目です。

注意点

 インフレによる原材料コストの増加及び、物流コストの増加については会社側も懸念を持っており、そういったリスクがある点には注意が必要です。

株価動向、配当利回り

配当:2.04ドル
配当利回り:3.25%
株価:62.65ドル(約6,900円)

 権利落ち日は7月上旬予定(権利実施は8月上旬予定)です(2021年6月14日時点で未確定。昨年を参照)。

 配当は2.04ドル、配当利回りは3.25%、株価は62.65ドルで約6,900円から購入できます(2021年6月14日時点)。

 2018年以降の最高値は65.74ドル、最安値は36.70ドルです(終値ベース)。