3月29日まで、日経平均先物(6月限)は、日経平均よりも約190円低い水準で推移する

 それでは、まだ注目されていない日経平均(先物)の3月9日の値動きを、日経平均と一緒にご覧ください。

<日経平均と日経平均先物(3月限)の日中足:2020年3月9日8:45~15:15>

(出所:楽天証券経済研究所作成)

 ご覧いただくと分かる通り、株式現物と日経平均先物の売買が両方ともできる時間帯(9時~11時30分、12時30分~15時)、日経平均先物(6月限)は、日経平均よりも常に約190円低い値がついています。

 これを見て、「日経平均先物(6月限)に日経平均の先安感が表れている」という誤った解釈をしないようにしてください。先物(6月限)は、理論値通りに値がついているだけです。

 3月12日以降、日経平均先物(3月限)が消滅すると、日経平均先物(6月限)が主役(中心限月)に躍り出ます。3月11日まで、日経平均先物といったら日経平均先物(3月限)のことです。ところが、3月12日からは、日経平均先物といったら日経平均先物(6月限)を指すことになります。

 3月12日から、日経平均先物(中心限月)がいきなり日経平均よりも約190円下で動くようになります。それを見て、「先物に先安感が表れている」と勘違いしないようにしてください。

 日経平均先物(6月限)が日経平均より約190円下で推移するのは、3月29日までです。3月30日以降は、日経平均とほぼ同値で推移するようになります。3月29日まで、日経平均先物(6月限)の理論値は日経平均より約190円下ですが、3月30日以降、理論値は日経平均とほぼ同値になります。