大きなブレイクアウトの動きが、間もなく起こる公算は大きい!?

 マーク・ファーバーは「マーク・ファーバー博士の月刊マーケットレポート」の7月号「FRBは“覚醒”していくのか?」で、ドルが5年にわたる保ち合い相場を放れて、下落する可能性を指摘している。

 米ドルがどれだけ安くなるのか、いつ本格的に安くなるのか分からない。だが、米国外投資や貴金属を含めたポートフォリオ配分が適当だろうと考えている。

 正直なところ、外国為替相場について強い確信を持っているわけではない。とはいえ、2015年以降、米ドル指数は比較的狭い範囲で推移してきた。大きなブレイクアウトの動きが間もなく起こる公算は大きい。

 最も高くなるのは日本円とみている。FRBが利上げについて「考えることすら考えていない」のであれば、ドル安になる公算が大きい。

出所:「マーク・ファーバー博士の月刊マーケットレポート」(パンローリング)
 

ドルインデックス(2008~2020年)

出所:「マーク・ファーバー博士の月刊マーケットレポート」(パンローリング)

 FRB(米連邦準備制度理事会)設立前の100年間に起きたインフレは、設立後の100年間に起きたインフレの半分に満たなかったのである。米国がインフレ(スタグフレーション)にならない保証はないだろう。