個人投資家がバブル相場につぎ込んでいいのは失ってもいいお金だけである

 ラジオやブログ「石原順の日々の泡」で、投資アプリ「ロビンフッド(Robinhood)」で取引きするデイトレーダーのことをとりあげてきたが、Forbes JAPANの報道、『投資アプリ利用の20歳が自殺「-73万ドル」の残高に絶望』によると、オプション取引を始めた20歳の若者が自ら命を絶ったという。「収入のない20歳がどうして100万ドル近くのレバレッジを割り当てられたのか?」と、彼の両親は述べ、パソコンに残された遺書には、「自分が何をしているのか全く分かっていなかった」と記されていたという。

 何という悲劇か…。勉強せずに投資をする事は、医師免許が無い人が手術をするようなものだ。にわかデイトレーダーは何も考えずに株式を購入しており、ほとんどはお金を捨てている。

 個人投資家がバブル相場につぎ込んでいいのは、失ってもいいお金だけである。そもそも、大多数の人間が飛びつくものに、ろくなものがあったためしがないのである。流行とかブームに乗ると、最後にはしっぺ返しが待っている。

「FRBに逆らうな」は、その通りだが、今や政治家の手先的な仕手筋と化した中央銀行に提灯をつけた個人投資家は定期的にふるい落とされる。