1:「下がること」を意識した投資ポジションをとること

 株価はそれなりに戻り始めています。NYダウは1万8,000ドル割れかというほど下がったものが、2万7,000ドル前後まで回復しています(といっても3万ドル超えを目指していたのですから下落幅はまだ大きい)。日経平均株価も年初来高値2万4,115円には遠いものの、年初来安値1万6,358円から2万3,000円台を回復するまで戻ってきています。

 皆さんは、新型コロナウイルスの影響で相場が下がり始める前、これだけ大きく下がることが「あり得ること」だと考えて投資をしていたでしょうか。特にNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)口座創設以降、アベノミクス以降に投資をスタートした人たちは短期的に30%以上も下がることを考えていなかったのではないでしょうか。

 今戻っている株価も、二度と落ちないという約束はありません。直近の最安値に戻るかもしれません。あるいは底を抜けてさらに下がることもあるでしょう。それでも投資を続けられる程度のポジション(持ち高)を意識することが大切です。

 また、何年かかけて今回のコロナ相場が終了したとしても、また別の急落がやってくるかもしれません。リーマン・ショックから数えれば10年以上かかりましたが、10年に2回くらいの急落(そして急騰)はあるものと考え、あなたの投資額を調整してみてください。