半導体関連株と自動車関連株で明暗分かれる

 昨年から、景気敏感株の上昇が目立つと言いましたが、細かく見ると、景気敏感株でも好調組と不調組に二極化しています。上昇が際立つのは、半導体関連株です。今、半導体不況の最中ですが、今年4月頃から半導体ブームが復活するのを織り込む動きが出ています。

 一方、景気敏感株の中で株価不振が際立つのは、自動車関連株です。

<日経平均、半導体関連、自動車関連株の値動き比較:2016年末~2019年末>

(注:2016年末の値を100として指数化、半導体関連5社は、東京エレクトロン・アドバンテスト・信越化学・SUMCO・ルネサスエレクトロニクスの合成株価。自動車関連5社は、トヨタ自動車・本田技研・日産自動車・ブリヂストン・デンソーの合成株価。楽天証券が作成)

 上のグラフで、まず「半導体関連5社」合成株価の動きを見てください。2017年は半導体ブームの中で、株価が急騰するわかりやすい相場でした。2018年は、引き続き、空前の半導体ブームが続いていたのに、半導体株は急落しています。2019年に半導体不況が始まることを、1年早く織り込み始めたと考えられます。そして、昨年(2019年)は、半導体不況の中で、半導体株が急騰しています。今年(2020年)のブーム復活を織り込む動きと考えています。

 次に、「自動車関連5社」合成株価を見てください。半導体と比較して、さえない動きが続いています。2017年・2018年・2019年と3年続けて、株価低迷が続いています。自動車業界がかかえる苦悩が、株価に表れています。