値上がり率ランキング(5銘柄)

1 ナガオカ(6239・ジャスダック)

 8日の大口受注のリリースを手掛かりに、3日連続ストップ高へ。プラスチックの原料プロピレンの需要増加で、世界各地でプロピレン・プラントへの設備投資が活発化。プラント建設に際して、同社の「スクリーン・インターナル」が6.4億円の大口受注を獲得したようです。これ以外にも14日も5.3億円の大口受注獲得を発表。今期の業績予想を大幅に増額しており、市場の評価は一変しました。

 そもそも知名度が低いジャスダック銘柄で、流動性も低く、強材料による株価インパクトは絶大。25日には自社株買いの実施まで発表しています。2015年に上場した際に付けた初値が2250円。その後は上場来安値で441円までありましたが、11月の上昇一発で4年分の下げをほぼ取り返した格好に。

2 セレスポ(9625・ジャスダック)

 1994年の上場来で最も上がった1カ月に。きっかけは、今中間期の好決算発表でした。11日発表した今中間期は、国際的スポーツ大会の受注があり、売上高が前年同期比53.5%増、営業利益は同20倍。通期予想は据え置いていますが、営業利益は通期予想の6億円を上期分(7.3億円)で超過しています。上期ができ過ぎた面がありそうですが、通期予想の上方修正は濃厚だろうとの読み筋から株価も2倍に。

3 テクノホライゾン(6629・ジャスダック)

 セレスポ同様、今中間期の好決算を受け、業績上方修正期待による先回り買いで急騰した銘柄。発表タイミングは10月末で、翌1日にストップ高。今中間期は、売上高が前年同期比で32.4%増、営業利益は同2.6倍でした。通期の営業利益予想12億円は据え置かれていますが、上期時点で進捗率は66%に到達しています。通期予想の上方修正期待が先行したわけです。

 業績好調の背景に、事業譲受で新たに開始した電子黒板事業の存在がありました。国策的に教育ICT化を進めようとしていますので、長期的にも恩恵を受けるのかもしれません。

4 日本パレットプール(4690・ジャスダック)

 4日に発表した今期予想の大幅上方修正が急騰のトリガーに。主力のパレットのレンタル稼働率が高まったことなどを受け、今期の営業利益を従来予想の2.0億円から3.6億円に大幅増額。業績数字のサプライズもありましたが、それ以上に「同業他社の存在」も挙げられます。

 今年6月に東証2部に上場したユーピーアールが、上場後に驚異的な上げ方をしました。同じパレットレンタルを主力事業とする企業。ユーピーアールが予想PER20倍台で取引されているのに対して、日本パレットはいまだに予想PER9倍台。ユーピーアールに引っ張られる格好で、割負けしている分を一部修正する動きになったと思われます。

5 インパクト(6067・東証マザーズ)

 月末に急騰、きっかけは25日にインドで配信された記事だったようです。インドの一部経済紙によると、急成長している宿泊施設チェーンのOYOと英国のプライベート・エクイティ企業が共同でインドのコーヒーチェーン「Cafe Coffee Day」の買収に名乗りを挙げたと。インパクトは、「Cafe Coffee Day」を展開するインド企業と合弁会社を設立しています。インド企業創業者の死去による先行き懸念で株価が急落していただけに、思惑によるリバウンドも強烈に…。