【3】    リコーリース

 リコーリースの株価バリュエーションが低評価に留まっているのは、2つの理由があると思っています。ひとつは、親会社リコーの収益が低迷していること。もう1つは、金融業であることです。金融業全体に、低金利の長期化で収益が悪化するイメージから、株価は低評価となっています。

  ただし、実際の業績は、イメージと異なり、安定成長が続いています。収益性の高い中小企業向けの小口リースが収益の柱となっています。メンテナンスなどのサービスをからめて収益を得ているので、低金利になっても影響を受けません。さらに、1万社以上の顧客を持つ集金代行サービスや介護ファクタリングなどの金融サービスでも収益を積み上げ、最高益を少しずつ更新してきています。

  中小企業向けの金融サービスは手間暇かかりますが、ひとたび軌道に乗せればリコーリースのように差別化された安定収益源となります。

 

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