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ユーロは売り?「トレンドはこの世の不可欠で根本的な現実」という話
石原 順
外為市場アウトルック
数社の海外ファンド運用に携わる現役ファンドマネージャー・石原順のレポートです。相場の周期および変動率を利用した独自のトレンド分析や豊富な海外情報ネットワークを用いて、為替市場のい…

ユーロは売り?「トレンドはこの世の不可欠で根本的な現実」という話

2018/5/24
・日足相場のトレンド:米金利に連動したドル高相場、イタリアの政局やEU圏の景気指標の悪化を受けてユーロ相場が売られている
・週足相場のトレンド:「標準偏差ボラティリティトレードモデル」でユーロ相場の「週足」に売りシグナルが点灯
・4時間足や1時間足のトレンド:ユーロ相場は弱含み
・トレンドフォロー売買はオプションの買いに似ている
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日足相場のトレンド

 米金利に連動したドル高相場、イタリアの政局やEU(欧州連合)圏の景気指標の悪化を受けてユーロ相場が売られている。

 こうしたなか、筆者は順張りトレードモデルである「標準偏差ボラティリティトレードモデル」でユーロ/ドルやユーロ/スイスフランでユーロ売りを行っていたが、ユーロ/ドルのほうはトレンドが消滅したので手仕舞ってしまった。

「標準偏差ボラティリティトレードモデル」では、相場に方向性が出てくると、標準偏差ボラティリティとADX(アベレージ・ディクショナル・インデックス)が上昇する。標準偏差ボラティリティとADXが低い位置から上昇する場合は、相場が保ち合いを離れ、強い方向性をもつシグナルとなる。

 相場に大きなトレンドが発生する可能性のある局面は、標準偏差ボラティリティが上昇し、ボリンジャーバンドの±1シグマ(個別株および株式インデックスのみ0.6シグマを使用)をブレイクしたときである。相場がボリンジャーバンドの±1シグマ(株式インデックスおよび株の個別銘柄の場合は0.6シグマ)の外側にあるうちはトレンド相場が継続しており、ポジションを持ち続けるという手法だ。

ユーロ/ドル(日足)標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ
中段:ADX(14)=赤・標準偏差ボラティリティ(26)=青
下段:赤色の期間=買いトレンド・黄色の期間=売りトレンド
出所:MT4 石原順DVD『石原順のボラティリティトレードシグナル』

ユーロ/スイスフラン(日足)標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ
中段:ADX(14)=赤・標準偏差ボラティリティ(26)=青
下段:赤色の期間=買いトレンド・黄色の期間=売りトレンド
出所:MT4 石原順DVD『石原順のボラティリティトレードシグナル』

ユーロ/円(日足)標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ
中段:ADX(14)=赤・標準偏差ボラティリティ(26)=青
下段:赤色の期間=買いトレンド・黄色の期間=売りトレンド
出所:MT4 石原順DVD『石原順のボラティリティトレードシグナル』

 

週足相場のトレンド

 今週の注目すべき変化は、筆者の順張り取引モデルである「標準偏差ボラティリティトレードモデル」でユーロ相場の「週足」に売りシグナルが点灯したことである。「週足」に売りシグナルが点灯したのは、ユーロ/ドルとユーロ/円である。兄弟通貨と言われる対スイスフラン相場ではまだ売りトレンドは発生していないが、ユーロ/スイスフランの週足は2週連続で弱含んでいる。

ユーロ/ドル(週足)標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ
中段:ADX(14)=赤・標準偏差ボラティリティ(26)=青
下段:赤色の期間=買いトレンド・黄色の期間=売りトレンド
出所:MT4 石原順DVD『石原順のボラティリティトレードシグナル』

ユーロ/スイスフラン(週足)標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ
中段:ADX(14)=赤・標準偏差ボラティリティ(26)=青
下段:赤色の期間=買いトレンド・黄色の期間=売りトレンド
出所:MT4 石原順DVD『石原順のボラティリティトレードシグナル』

ユーロ/円(週足)標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ
中段:ADX(14)=赤・標準偏差ボラティリティ(26)=青
下段:赤色の期間=買いトレンド・黄色の期間=売りトレンド
出所:MT4 石原順DVD『石原順のボラティリティトレードシグナル』

 

 日足と週足で同時にトレンドが発生した場合、相場は大きなトレンドに発展する可能性がある。ドル高が今後も続くかどうかは、来週以降の相場で日足と週足の両方にユーロ売りシグナルが点灯しているか否かがポイントとなるだろう。

 

4時間足や1時間足のトレンド

 ユーロ相場は弱含みである。しかし、「明確な相場の方向性が出るまでは、4時間足や1時間足といった短期のタイムフレームで取引して様子をみる」というのが、ここでの筆者の戦法である。

ユーロ/ドル(4時間足)標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ
中段:ADX(14)=赤・標準偏差ボラティリティ(26)=青
下段:赤色の期間=買いトレンド・黄色の期間=売りトレンド
出所:MT4 石原順DVD『石原順のボラティリティトレードシグナル』

ユーロ/ドル(1時間足)標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ
中段:ADX(14)=赤・標準偏差ボラティリティ(26)=青
下段:赤色の期間=買いトレンド・黄色の期間=売りトレンド
出所:MT4 石原順DVD『石原順のボラティリティトレードシグナル』

ユーロ/スイスフラン(4時間足)標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ
中段:ADX(14)=赤・標準偏差ボラティリティ(26)=青
下段:赤色の期間=買いトレンド・黄色の期間=売りトレンド
出所:MT4 石原順DVD『石原順のボラティリティトレードシグナル』

ユーロ/スイスフラン(1時間足)標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ
中段:ADX(14)=赤・標準偏差ボラティリティ(26)=青
下段:赤色の期間=買いトレンド・黄色の期間=売りトレンド
出所:MT4 石原順DVD『石原順のボラティリティトレードシグナル』

ユーロ/円(4時間足)標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ
中段:ADX(14)=赤・標準偏差ボラティリティ(26)=青
下段:赤色の期間=買いトレンド・黄色の期間=売りトレンド
出所:MT4 石原順DVD『石原順のボラティリティトレードシグナル』

ユーロ/円(1時間足)標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ
中段:ADX(14)=赤・標準偏差ボラティリティ(26)=青
下段:赤色の期間=買いトレンド・黄色の期間=売りトレンド
出所:MT4 石原順DVD『石原順のボラティリティトレードシグナル』

 

 以上のように、 筆者は、標準偏差ボラティリティトレードの裁量トレードを、

  1. マーケットテーマ(ファンダメンタルズ)やニュースで銘柄選択
  2. 選択した銘柄のマルチタイムフレーム(複数の時間足)を観察
  3. 標準偏差やADXの過去の循環を見て、トレンドの発生しそうな時間枠を選択
  4. 赤のシグナルで買い、青のシグナルで売り、間違ったらただちに損切りする

 という手順で行っている。

 

トレンドフォロー売買はオプションの買いに似ている

 米国のグラハムキャピタルマネージメントの運用者のマイケル・ラリーは「トレンドフォロー売買はオプションの買いに似ている」に似ていると発言している。

「トレンドフォローはオプションの買いに似ている。ストップロスで損失は限定されていて、トレンドが続けば大きな利益が得られる。だからこのトレーディング手法は「損切をし」「利を伸ばす」ことだ。もちろん、何度もトレンドが進展しないで終わると、限られた損失も積み重なって大きな損失になる場合もある。私は言いたい。人間性に反するような難しいトレンドフォロー(高値を買ってさらに高値を売る・安値を売ってさらに安値で買い戻す)を行うことで、トレーディングの利益は得られるのだと。ここで規律が登場する。心理面での準備や何か月ものシステムの検証が必要になる。そして、トレーダーは人間の本性に反するトレードを実際に行う自信を身につける」(マイケル・ラリー グラハムキャピタルマネージメント社長)

コールオプションの損益図【オプションの買い(左)は“損失は限定・利益は無限大”という損益曲線】

 

 トレンドフォローは投資の王道といえる投資戦略だ。ただし、トレードで負けが込んでくると、ほとんどの投資家はシステムを変更するか、自由裁量の投資家に変身してしまう。トレンドフォローというトレーディング戦略で成功するにはシステムの中身が重要であることは言うまでもないが、実際にはそれを継続できるかどうか、その意志が重要なのである。

「私たちは必ずしも特定の時期にうまく乗れるわけではない。だが注意深く検討すれば、不確かな世界でも最も理にかなう投資哲学はトレンドフォローだ。トレンドフォローは高値で買ったり安値で空売りする。19年間、私たちは一貫して高値で買い、安値で空売りした。もしトレンドが市場の根本的な性質でなければ、私たちのような取引手法ではたちまち廃業に追い込まれていただろう。しかし、トレンドはこの世の不可欠で根本的な現実だ」(ジョン・W・ヘンリー)

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