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「相場の急落が起きる時のコンディション・トランプVSメルケルはブラックマンデーの構図か?」
石原 順
外為市場アウトルック
リーマンショックの影響による景気回復に向けた歳出の増大が、世界中で財政赤字の拡大を招いた。政治家は財政再建をしなければならず、その結果、景気対策は中央銀行に押し付けられることにな…

「相場の急落が起きる時のコンディション・トランプVSメルケルはブラックマンデーの構図か?」

2017/7/20
先進国の政治は貧富の差の拡大の拡大を受けて、グローバリズムからナショナリズムに舵を切っている。トランプは米国の軍事も産業も本土回帰させ保護主義を打ち出している。それに反対しているのは、中国などの保護主義をおこなっている国という冗談みたいな構図になっている。金融政策もここ数年の異常な緩和状態から、金融正常化という名のもとに、量から金利で景気を調節するという旧システムへの回帰を中央銀行が模索している。
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トランプVSメルケルはブラックマンデーの構図か?

先進国の政治は貧富の差の拡大の拡大を受けて、グローバリズムからナショナリズムに舵を切っている。トランプは米国の軍事も産業も本土回帰させ保護主義を打ち出している。それに反対しているのは、中国などの保護主義をおこなっている国という冗談みたいな構図になっている。金融政策もここ数年の異常な緩和状態から、金融正常化という名のもとに、量から金利で景気を調節するという旧システムへの回帰を中央銀行が模索している。

トランプが鎖国的な保護主義を打ち出していることに、メルケルは「世界の問題を孤立主義や保護主義で解決できると思うものは過ちを犯している」と議会証言でぶち上げている。だが、米共和党の原点回帰ともいえる孤立主義を標榜するトランプは意にも解さないだろう。米国の出口戦略がソフトランディングするには、日・欧の緩和継続という緩和の肩代わり先が必要だが、ドイツの強烈な反対によって、あのマリオ・ドラギECB総裁も出口を模索せざるを得なくなったようだ。

●ドイツ2年国債と10年国債の推移(2006年~2017年)

(出所:石原順)

●ユーロ/ドル(週足) 外為市場の投機筋の興味はユーロ/ドル相場の長期の保合離れに…
上段:14週修正平均ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ
下段:21週ボリンジャーバンド±1シグマ(緑)

(出所:石原順)

インフレファイターであるブンデスバンクの政策金利の高め誘導に対して、米国のベーカー財務長官が脅しをかけたのがブラックマンデーのトリガーとなった。米国VSドイツの現在の構図は、ある意味で30年前の1987年のブラックマンデー前の状況を想起させる。

歴史的な相場の暴落は、中央銀行の政策の誤りや中銀間の足並みの乱れが契機となっていることが多い。1990年代以降の相場を見ても、中央銀行の政策によってバブルの発生とバブルの崩壊を繰り返しているというのが実態だ。

●FF金利の誘導目標(1995年~2017年)

(出所:マーク・ファーバー博士の月刊マーケットレポート  The Gloom, Boom & Doom Report・国内代理店パンローリングの掲載許可をとって掲載)

●NYダウ週足と米国の金融政策
長期投資という観点では株は暴落した時に買う商品 近年の相場は7年から10年に一回暴落する?次の大きな買い場は米利下げとQE4か? 

(出所:石原順)

相場急落の予兆はイールドカーブのフラット化だが…

米国のイールドカーブがフラット化することが株式市場の急落のシグナルとなっている。今年は米国の長短スプレッド(10年国債と2年国債の金利差)が縮小している。FRBの利上げで短期の金利だけが上がり、長期の金利が上がらなくなると、株式市場の急落が起こる確率が増す。

だが、過去の小場を詳細に見てみると、相場の暴落は長短スプレッドが縮小したあと、元に戻るという長短スプレッドの拡大過程で起こることも多い。この先の長短スプレッドの拡大は、FRBの資産売却(ポートフォリオの縮小)によって長期金利が上がるか、利上げができずに短期金利が上がらないかで起こるだろうが、注意したいポイントである。

●米国の長短スプレッド(1999年~2017年) 灰色の部分は景気後退期・黄色の丸部分は逆イールド(長短逆転)

出所:セントルイス連銀

●米国の長短スプレッド(2013年~2017年)

出所:YCHARTS

 

米国の景気拡大期は97カ月に及んでいる(過去の景気拡大期の平均は58カ月)。したがって、いつ景気後退期に入ってもおかしくはないが、今回は不景気に対応して利下げサイクルに入る金利のバッファが今のところ1%しかない。不景気になれば、結局、QE4を発動せざるを得ないだろう。

●米FF金利の推移(1955年~2017年)灰色の部分は景気後退期

不景気になっても金利が低く利下げサイクルに入れない

出所:セントルイス連銀

●米国の10年国債と2年国債の推移(1992年~2017年) 灰色の部分は景気後退期

黄色の丸の部分は逆イールド(長短逆転)となった

出所:セントルイス連銀

「7」の年のサイクルと8月相場

さて、「7」の年の循環から安全な相場というのは7月いっぱいである。米国株式市場は8月にもう1回上げるかもしれないが、相場は不安定な位相に移行しそうだ。筆者はテクニカルが合致しないかぎり、予測だけでポジションはとらないが、こうしたアノマリーやサイクル分析も重視している。しかし、この先、相場が上がろうが、下がろうが筆者にとってはあまり問題ではない。なぜなら、「確率的に危ないところは、相場に入らない」が筆者の相場信条だからだ。

●「7」の年の平均サイクル

出所:「ラリー・ウィリアムズのフォーキャスト2017」 ラリー・ウィリアムズおよび国内代理店パンローリングの掲載許可をとって掲載

●NYダウとラリー・ウィリアムズのサイクルフォーキャストライン

ゴルディロックス相場は7月いっぱいか…?

出所:ラリー・ウィリアムズの週刊マーケット分析(ラリーTV)7月18日・ラリー・ウィリアムズおよび国内代理店パンローリングの掲載許可をとって掲載・有料レポートのため画像の一部を隠してあります

●NYダウCFD(日足) 脆弱な買いトレンド相場

上段:ボリンジャーバンド(21)±0.6シグマ=赤のバンド

中段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン・トレンドの発生ポイント(黄色い丸で囲った部分)

下段:新値3本足の売買シグナル

出所:MT4 テンプレート 『DVD相場で道をひらく7つの戦略「トレード戦略編」 石原順』

●S&P500CFD(日足) 買いトレンド相場

上段:ボリンジャーバンド(21)±0.6シグマ=赤のバンド

中段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン・トレンドの発生ポイント(黄色い丸で囲った部分)

下段:新値3本足の売買シグナル

出所:MT4 テンプレート 『DVD相場で道をひらく7つの戦略「トレード戦略編」 石原順』

●日経平均CFD(日足) 次のトレンド待ち

上段:ボリンジャーバンド(21)±0.6シグマ=赤のバンド

中段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン・トレンドの発生ポイント(黄色い丸で囲った部分)

下段:新値3本足の売買シグナル

出所:MT4 テンプレート 『DVD相場で道をひらく7つの戦略「トレード戦略編」 石原順』

 

●ドル/円(日足) 調整相場

上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ=赤のバンド

中段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン・トレンドの発生ポイント(黄色い丸で囲った部分)

下段:新値3本足の売買シグナル

出所:MT4 テンプレート 『DVD相場で道をひらく7つの戦略「トレード戦略編」 石原順』

●ユーロ/円(日足) 調整相場

上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ=赤のバンド

中段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン・トレンドの発生ポイント(黄色い丸で囲った部分)

下段:新値3本足の売買シグナル

出所:MT4 テンプレート 『DVD相場で道をひらく7つの戦略「トレード戦略編」 石原順』

 

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