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日米株式相場の調整入りのシグナルは何か?
石原 順
外為市場アウトルック
リーマンショックの影響による景気回復に向けた歳出の増大が、世界中で財政赤字の拡大を招いた。政治家は財政再建をしなければならず、その結果、景気対策は中央銀行に押し付けられることにな…

日米株式相場の調整入りのシグナルは何か?

2017/11/9
・日米株式相場の調整入りのシグナルは週足のADX
・相場で安定的な収益を上げるには何が必要か?
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日米株式相場の調整入りのシグナルは週足のADX

 金融と政治がこれほど密接につながっている時代はかつてなかった。今の経済は株が全てである。中央銀行を使ったポンジースキームによって行き場のない資金が株式市場に流入し、相場の長期波動の5波動目にふさわしい暴騰相場を演じている。


日経平均(日足)

上段:13日(点線)・26日(実線)標準偏差ボラティリティ 下段:13日移動平均線 出所:石原順


NYダウ(日足)

上段:13日(点線)・26日(実線)標準偏差ボラティリティ 下段:13日移動平均線 出所:石原順


 相場の5波動目というのは延長や短縮が起こりやすく、相場予測は困難を極めるが、今後は当然のことながら、NYダウも日経平均も買われすぎの反動安が想定されるだろう。

 筆者がみているNYダウ相場の賞味期限は、ワイルダーのオリジナルADX(修正平均ADX)の週足のADXが下がってきて40を切った時である。このパターンが出ると、NYダウの相場が調整相場入りするシグナルが点灯する。


NYダウ(週足)とワイルダーのオリジナルADX

上段:7週(緑)・14週(黄)修正平均ADX 下段:200週移動平均線 ​出所:石原順

 一方、日経平均の方は、ADXを見る限り、まだ上げ相場にのりしろがある。


日経平均(週足)とワイルダーのオリジナルADX 

上段:7週(緑)・14週(黄)修正平均ADX 下段:200週移動平均線 出所:石原順


相場で安定的な収益を上げるには何が必要か?

 以下のチャートは、筆者が長期にわたって行っているシステムトレーディングの<原型モデル>と、その売買シグナルである。

 実際のトレードでは、このシグナルのすべてを売買しているわけではなく、ある<フィルター>を掛けている。それは企業秘密に属する部分であるので公開することはできないが、2本の標準偏差が一緒に上がっている時が収益期待の高い局面である。

 手がけているすべての商品が儲かっているわけではない。損が出ている商品もある。しかし、同一手法で相関関係のない商品に分散投資を行うと、比較的安定した収益がもたらされている。


ドル/円(日足)

上段:13日(点線)・26日(実線)標準偏差ボラティリティ 下段:13日移動平均線 出所:石原順


ユーロ/ドル(日足)

上段:13日(点線)・26日(実線)標準偏差ボラティリティ 下段:13日移動平均線 出所:石原順


ユーロ/円(日足)

上段:13日(点線)・26日(実線)標準偏差ボラティリティ 下段:13日移動平均線 出所:石原順


ドル/カナダドル(日足)

上段:13日(点線)・26日(実線)標準偏差ボラティリティ 下段:13日移動平均線 出所:石原順


カナダドル/円(日足)

上段:13日(点線)・26日(実線)標準偏差ボラティリティ 下段:13日移動平均線 出所:石原順


S&P500(日足)

上段:13日(点線)・26日(実線)標準偏差ボラティリティ 下段:13日移動平均線 出所:石原順


NY原油先物(日足)

上段:13日(点線)・26日(実線)標準偏差ボラティリティ 下段:13日移動平均線 出所:石原順


CRBコモディティ指数(日足)

上段:13日(点線)・26日(実線)標準偏差ボラティリティ 下段:13日移動平均線 出所:石原順


ゴールド先物(日足)

上段:13日(点線)・26日(実線)標準偏差ボラティリティ 下段:13日移動平均線 出所:石原順


 私の相場人生を振り返ると、システムトレードの構築と研究に費やされてきた。その結果わかったことは、システムトレードで儲けるのは取引商品の「分散」が必要だということである。

 システムトレードで安定した成績を上げるには、

(1)システムに対する絶対的な信頼性をもつ
(2)世界のあらゆる市場に分散投資し、40~50品目の商品を取引する

 という2点がトレードシステムの中身と同じくらい重要だ。

 個人投資家で50品目の取引を行うのは大変である。しかし、順張り系のモデルでシステムトレードを行い、長期にわたって収益を上げるには、ある程度の商品分散(すくなくとも株や債券、コモディティなど、10商品以上への投資)が必須であると思われる。

 筆者の知り合いにはシステムトレードで大成功した人物がいる。1986年に出版されたステファン・テイラーの、『金融先物・オプションの価格変動分析 ボラティリティの予測モデル』というという本を読んで、「市場には非効率性(トレンド)や偏向(バイアス)がある」ことを確信した数学者で、『金融先物・オプションの価格変動分析 ボラティリティの予測モデル』の理論に基づいたシステムトレードを行っている。


ARIMA(自己回帰間分移動平均)予測モデルを使った日経平均先物(1994年6月限)の売買シグナル

出所:石原順

 彼は長期にわたって非常に優秀な投資成績をあげてきた。そのトレードの手法(内容)はブラックボックスだが、彼の成功は自分のシステムに対する信頼性と、負けても根気強くトレードを続ける忍耐によるものだろう。

 負けが込んでくると、ほとんどの投資家はシステムを変更するか、自由裁量の投資家に変身してしまう。システムトレーディングで成功するにはシステムの中身が重要であることは言うまでもないが、実際にはそれを継続できるかどうか、その意志がより重要なのである。 


「長期的に成功している投資家は、自由裁量トレーダーであれ、システムトレーダーであれ、例外なくシステマティックなトレーディング戦略を使っている」(『アルゴリズムトレーディング入門 』ロバート・パルド著 パンローリング刊

「株式や債券の投資戦略やトレードシステムであれば、β(ベータ)さえ取っていれば支離滅裂なことをやっていてもランダムに50%以上は当たるのだが、先物市場や為替市場(FX)を取引対象とするトレードシステムの場合は、デタラメをやっていると手数料を考慮すれば50%以上の確率で負けるのである」(『トレードシステムはどう作ればよいのか』ジョージ・プルート著 パンローリング刊
 

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