テクニカル面で見たBTC相場見通し

BTC/USD(パターン分析)

出典:Trading Viewより楽天ウォレット作成

 BTCは6月の安値と7月の高値の半値押しとなる2万8,300ドル近辺でサポートされたが、これを割り込むと6月の安値手前で下げ止まった。いわゆる「半値戻しは全戻し」のパターンだ。

 ここから切り返したが、この半値押しのサポートがレジスタンスとなり跳ね返された。200日移動平均線もレジスタンスとして控えている。

 これを見ると下方向は6月安値程度まで下値余地がありそうだ。上方向は200日移動平均線の2万7,000ドル台半ば、さらに2万8,300ドル辺りは強めのレジスタンスとして機能しそうだ。

BTC/JPY (一目均衡表)

出典:Trading Viewより楽天ウォレット作成

 一目均衡表は雲を下抜け、転換線(黄)が基準線(赤)を下回り、遅行線(緑)がローソク足を下回る、3役逆転の売りサインが点灯中だ。一目の雲が下がって9月後半に、上値を押さえられるか、雲の中に戻れるかが焦点となりそうだ。

BTC月別騰落一覧

出典:Bloombergより楽天ウォレット作成

 恒例の月別の騰落率で見ると、9月は1年で最もパフォーマンスが悪い月。さらに陰線が2カ月続いた16回中、実に10回が翌月も陰線となっている。足元でも6年連続で陰線が続いており、あまり強気になれない状況だ。

まとめ

 まとめると、9月のBTC相場安値圏でのもみ合い推移が続きそうだ。

 材料的にはドル離れの進展、米景気の悪化、現物ETFの承認可能性と強気材料がいくつも見られる。しかし、そのいずれも9月というよりは10月以降の買い材料となりそうだ。

 ドル離れはもう少し長いスタンスの話だし、9月の利上げが見送られても市場の焦点となっており11月の利上げの有無は10月の数字を見てみないと分からない。現物ETFも次の回答期限は10月半ばだ。なお、9月13日のCPIが強く、9月に追加利上げないし11月利上げの織り込みが上昇すれば、6月の安値程度までもう少し売られても不思議はない。

 テクニカル的にはパターンで見ても一目で見ても上値は重そうで、6月の安値までまだ若干下値余地がありそうだ。アノマリー的にも9月のパフォーマンスは芳しくない。ただ材料的にはすぐには効かないが先行き明るいものが多く、2万5,000ドルを割れたところではサポートされると考える。

 こうした中、9月のBTCは底堅いが上値の重い展開が続きそうだ。