値上がり率ランキング(5銘柄)

1 バンク・オブ・イノベーション(4393・東証マザーズ)

 待望の新作スマホゲームへの期待が引き続き買い材料に。同社にとって約5年ぶりとなる新作スマホゲームが「メメントモリ」(呪いに満ちた世界を魔女と救うRPGだそうです)。事前登録者数が今年1月中旬に10万人を突破していましたが、2日には20万人を突破したと発表しました。

 事前登録者数を集め、第3四半期(4~6月)内にリリースするようです。同社では、中長期的に成長するため、日本国内では月額課金高5億円以上の規模を最低1年推移させることを目指して開発を進めていると。

 今期の業績予想は開示していませんが、前期の売上高実績は21億円程度。月額5億円課金で1年推移できれば年間売上60億円ですので、業績インパクトは絶大! これに対する期待を織り込んできていますので、リリース後のセールスランキング次第で波乱も起きそうですが…。

2 GRCS(9250・東証マザーズ)

 2月下旬から、サイバーセキュリティクラウドなどネットワークセキュリティ関連銘柄が人気化。このテーマにおける循環物色では、後発で動意付いたのが昨年11月上場の同社でした。公開価格3,600円→初値5,400円→上場来高値1万3,000円と上場後順調だった株価も、2月に付けた上場来安値は2,428円。

 高値から8割以上値下がりしていたこともあり、リターンリバーサルの地合いにもマッチした面はありそうです。

 同社の社名は、G(ガバナンス)、R(リスク)、C(コンプライアンス)、S(セキュリティー)に由来しています。企業のリスク管理やセキュリティ関連プロダクトの開発を手掛けていて、なかでもセキュリティ領域を主力としています。

 とはいえ、事業規模は小さく、16日より信用規制(増担保規制)がかかったことからも、買い主体は個人の信用買い(短期マネー)といえそうです。

3 ログリー(6579・東証マザーズ)

 月間でプラスとなったのは7カ月ぶりでしたが、久々の上昇がド派手な上昇率に。ログリーといえば、2020年8月・9月に演じた大相場が記憶にあるかもしれません。2020年10月には高値で5,900円まであった株価が、今年2月の安値は386円…“逆テンバガー”以下になって、時価総額も20億円を下回る超小型株となっていました。

 当時の大相場の起点は決算サプライズで、ストップ高買い気配2連発により値幅制限4倍拡大が適用され、株価位置が変貌しました。今回は決算ではなく、会社側のリリース。同社は3日、ネイティブ広告プラットフォーム「LOGLY lift」で、3rd Party Cookieに依存しないコンバージョン計測方法を開発したと発表しました。

 時価総額が20億円未満の軽量感からか、まさかのストップ高買い気配2連発。1年7カ月ぶりの上限値幅4倍適用に。

4 フロンティアインターナショナル(7050・東証マザーズ)

 下げ過ぎ反動で急騰する銘柄が大半のなか、好決算も刺激材料になったのが同社。とはいえ、決算発表タイミングが14日引け後と、マザーズ指数底入れとドンピシャで重なったわけですが…。

 14日、第3四半期の営業利益が前年同期比3.7倍の23.35億円に急拡大したことを発表しました。通期予想(29.5億円)に対する進ちょく率は79%と順調で、マザーズ底入れと相まって翌15日はストップ高に。昨年9月急騰時の高値をブレイク、残る上値目標は2019年のIPO直後に付けた最高値4,030円だけに。

5 CCT(4371・東証マザーズ)

「株式分割でここまで上がるの?」という意味では、珍しいほど好パフォーマンスな前例を作ったといえそう。同社は2月25日引け後に、3月末の株主を対象とした株式2分割を発表。これを受けて、翌28日はストップ高買い気配、全株一致したのが3月の月初1日でした。

 株式分割発表後の全株一致、ここで買っても月末終値までで約60%も値上がり。月後半はマザーズ市場の地合い好転も追い風になったとはいえ、分割発表で噴き上がったところのジャンピングキャッチ(高値づかみ)が大勝利となることもあるようで…。