3月の売買代金ランキング

「もうマザーズ触るの止めよう」なる悲観色に包まれていたのが3月前半。7日の売買代金1,040億円は今年最低で、15日にマザーズ指数は3月安値を付けました。そこから月後半はリターンリバーサル相場に一転。3月末の高値に向け、売買も増加しました。

 マザーズ市場の特徴ですが、値上がりと売買増加が順相関になります。30日の売買代金は今年最大の2,300億円まで膨らみました。マザーズ市場の1日当たり売買代金平均は昨年12月の1,920億円から減少を続け、2月は同1,399億円。月前半の低迷が響いたとはいえ、3月は同1,473億円と前月比増加に転じました。

 3月後半のようなリターンリバーサル相場になると、マザーズの個別株で盛り上がるのは大きく2パターン。1つが、知名度の高い主力級銘柄(メルカリ、HENNGE、フリー、BASE、ウェルスナビなど)。こうした銘柄の特徴は、サイズ感(時価総額)や流動性があるため、ヘッジファンドも参戦することが挙げられます。

 もう1つが、個人の知名度が高い、これまで大きく下がった銘柄(グローバルウェイ、サイエンスアーツ、直近IPOなど)。こうした銘柄は、動き始めると個人の短期マネーがどんどん集まり、仕手株化します。

 リターンリバーサル相場では、有名であること(視聴率が高いこと)が何より勝ると感じさせるランキングに。ちなみに、この2パターンの違いは、前者は盛り上がっても信用規制(増担保規制)がかからない、後者は信用規制が発動しやすい(個人の信用買いが大半のため)ことでしょうか。

市場 コード 銘柄名 3月末
終値
時価総額
(億円)
売買代金
25日移動平均値
(億円)
月間
騰落率
東証マザーズ 4385 メルカリ 3,225 5,162 151.2 -9.2%
東証マザーズ 2158 FRONTEO 2,032 798 110.8 10.7%
東証マザーズ 4485 JTOWER 7,240 1,593 91.6 77.9%
東証マザーズ 4268 エッジテクノ 1,681 177 70.7 271.1%
東証マザーズ 3936 グロバルウェ 580 211 48.2 138.7%
東証マザーズ 4493 サイバセキュリ 2,186 205 44.0 26.1%
東証マザーズ 4477 BASE 447 499 43.7 7.5%
東証マザーズ 4270 BeeX 3,210 71 40.0 -40.6%
ジャスダック 6890 フェローテック 2,751 1,228 33.6 15.2%
東証マザーズ 4475 HENNGE 952 309 33.1 13.3%
東証マザーズ 4412 サイエンスアーツ 3,785 127 32.4 -37.3%
東証マザーズ 7370 Enjin 3,275 242 29.1 15.1%
東証マザーズ 9250 GRCS 6,030 79 27.0 116.8%
東証マザーズ 4478 フリー 4,395 2,476 27.0 15.2%
ジャスダック 1407 ウエストHD 4,840 2,228 26.4 13.1%
東証マザーズ 7342 ウェルスナビ 2,073 979 26.4 21.2%
ジャスダック 2702 マクドナルド 5,070 6,741 26.3 2.6%
東証マザーズ 2438 アスカネット 1,404 245 26.2 10.9%
東証マザーズ 4592 サンバイオ 1,205 624 26.1 -35.3%
東証マザーズ 4194 ビジョナル 7,560 2,713 23.7 -9.2%