米国外交問題評議会は『ドル覇権を放棄する時が来た』という論文を発表した
米国ではコロナ禍によって、事実上のベーシックインカムを導入したような形になっている。もちろん、最初は『コロナ緊急対策の一環として』である。ただ、QE1(量的緩和第一弾)も緊急対策として始まったように、この手の政策に足を踏み入れるとホテルカリフォルニア化し、2度と足抜けできなくなる可能性がある。この先、米国経済は政府支出(主に非生産的な無償の給付あるいは無益な戦争)と、FRB(米連邦準備制度理事会)の膨れ上がるバランスシートに完全に依存するようになるだろう。
こうした「ツケの先送り」によって積みあがった借金は、いずれインフレ、富裕税、預金カット、通貨切り下げなどで減価していくだろう。今週、CFR(米国外交問題評議会)は、『ドル覇権を放棄する時が来た』という論文を発表した。1971年のニクソンショックから始まった金融実験が終わりつつあることを示唆している。
ドルはこの先減価していくであろう。7月22日の「楽天証券PRESENTS 先取りマーケットレビュー(ラジオNIKKEI)」で取り上げたユーロやポンドは、その後大きく続伸中である。
ユーロ/ドル(日足)
![](/mwimgs/5/3/-/img_533c314a56499e8dca0a0444c333c9eb24293.png)
出所:楽天MT4・石原順インディケーター
ポンド/ドル(日足)
![](/mwimgs/7/c/-/img_7c1d96afde2b98e8b1725c072c1fc80126064.png)
出所:楽天MT4・石原順インディケーター
ゴールド先物(日足)
![](/mwimgs/0/9/-/img_09ebb35d87e89e29cb21074b8c22513762639.png)
出所:パンローリングカスタムチャート・石原順インディケーター