米国株高・生成AIラリー、いつまで? 

 生成AIラリーが続いているため、米国株は金利高止まりも問題とせず、上昇が続いています。ただ、時価総額で日本円換算100兆円を超える超大型株が、小型株のように急騰する流れが続いてきたため、さすがに過熱感が意識されるようになってきました。やや上値が重くなっています。

 生成AIラリーの中核に位置する米国の時価総額上位5社の株価チャートを見ましょう。

 5社の株価チャートを見ると、全般に上値が重くなってきたように見えますが、まだ、上昇トレンドが終わったと確信できる形とはなっていません。

時価総額第1位、マイクロソフト日足:2024年5月1日~6月28日

出所:楽天証券MSⅡより楽天証券経済研究所が作成

 マイクロソフト(MSFT)は、上昇トレンドが崩れたようには見えません。6月28日に下がったことで、小休止する可能性はあると思います。

時価総額第2位、アップル日足:2024年5月1日~6月28日

出所:楽天証券MSⅡより楽天証券経済研究所が作成

 アップル(APPL)は、高値圏でもち合いとなっています。上値がやや重くなってきた感じです。

時価総額第3位、エヌビディア日足:2024年5月1日~6月28日

出所:楽天証券MSⅡより楽天証券経済研究所が作成

 エヌビディア(NVDA)は、上昇トレンドがいったん終了する可能性があります。高値から急落してから、戻り売りと押し目買いが交錯してもち合っていますが、短期的にはさらなる下げもあり得ると思われます。

時価総額第4位、アマゾンドットコム日足:2024年5月1日~6月28日

出所:楽天証券MSⅡより楽天証券経済研究所が作成

 アマゾン・ドット・コム(AMZN)も、マイクロソフトと同様、上昇トレンドが崩れたとは言えません。目先、やや上値が重くなる可能性はあります。

時価総額第5位、アルファベット(グーグル親会社)A株日足:2024年5月1日~6月28日

出所:楽天証券MSⅡより楽天証券経済研究所が作成  注:アルファベットは、A株(議決権あり)とC株(議決権なし)を上場させている。両方合わせると、時価総額でアマゾンを抜くが、A株だけでは時価総額第5位となる

 アルファベット(グーグルクラスA:GOOGL)は、上昇トレンドが継続しているように見えます。生成AI関連銘柄として、エヌビディアとともに、中核銘柄として期待されています。