シニア世代が後悔する金融商品5:やはり配当が魅力的?「超」高配当株式

 老後は配当収入で余裕のある生活を過ごす、ということを考えたことはありませんか。特にシニア世代の方から、「高い配当を出していて、しかも落ち着いた値動きの株式へ投資をしたい」というご相談をよく受けます。しかし、高配当とはどの程度の水準をイメージされているでしょうか。

 高配当銘柄と紹介されている株式などを見ると、3%以上というのが一つの目安となりそうです。

 現在TOPIX(東証株価指数)の予想配当利回りが1.87%(2021年11月末日時点)、S&P500種指数が1.21%(バンガード・S&P500ETF[VOO]の過去1年の実績より計算)であることを考えると、非常に高い水準であるといえそうです。

 高配当株式ETF(上場投資信託)を見ると、日本株へ投資する「NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)」では約3.86%(2021年12月16日時点)とやはり3%超の配当を狙った組み入れです。

 ただし、米国株の「SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF(SPYD)」では配当額が下がったため、直近の配当利回りは1.25%(2021年12月16日時点)です(※配当額が下がっていてもETFの価格が下がっていなければ損をしているというわけではありません)。

 しかし、高配当銘柄の中には5%以上もの配当利回りを出す「超」高配当といえる株式もあります。ただこうした銘柄の多くは株価が下がってしまっているために、配当が高いというケースも少なくありません。

 2019年ごろにはNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)買い付けランキングで「日産自動車」「みずほHD」「JT」「武田薬品」などよく知られている企業で高配当の銘柄が好まれていましたが、残念な結果となってしまった方も多いでしょう。

「高過ぎる」配当やリターンは何か理由があるはずです。安易に過去の数値だけで判断しないように注意しましょう。