※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
[動画で解説]どうなる日経平均?米国株最高値でも消えない米景気過熱
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株は米国・欧州強く、アジアはやや出遅れ

 先週(6月28日~7月2日)の日経平均株価は1週間で282円下がり、2万8,783円となりました。先週、米国株の株価指数(ナスダック・S&P500・NYダウ)が軒並み史上最高値を更新したのに比べて、日経平均の弱さが目立ちました。

 ワクチン接種、景況拡大で先行する米国株が強い一方、ワクチン接種でも景気回復でも出遅れている日本株は、上値が重くなっています。 

ナスダック、S&P500と日経平均の動き比較:2019年末~2021年7月2日

出所:2019年末の値を100として指数化、QUICKより楽天証券経済研究所が作成

 グローバルで見ると、ワクチン接種・景気回復で先行する米国・欧州株が高く、ワクチン接種・景気回復が遅れているアジア株が出遅れています。

 米景気が過熱、インフレ高進によって金融緩和の終了が近づく懸念から、米国株にも3月以降、一時調整色が広がりました。ただ、米雇用回復の遅れから、しばらく金融は緩和的状況が続くとの見方が広がり、6月末から米国株は再び最高値を更新しつつあります。