ナスダック主力株のパフォーマンスが上向いてきた

 図表2は、ナスダック100指数の構成銘柄について「時価総額」の上位10社を一覧したものです。「1年前比騰落率」でみると、GAFAMT(アルファベット、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト、テスラ)を中心とするデジタル関連株がナスダック相場のけん引役となってきたことがわかります。

 こうしたなか、ナスダック100指数の「年初来騰落率」は7.1%となっています(14日)。一覧表のナスダック主力銘柄のうち、4月に上場来最高値を更新した銘柄としては、マイクロソフト、アルファベット、フェイスブック、エヌビディア、ASMLホールディングの5社が挙げられます(オレンジ色でハイライト)。

 企業価値を象徴する時価総額を拡大させてきたナスダック主力株には、卓越した技術力、経営力、財務力を誇るグローバル企業が多い点が大きな特徴と言えます。

<図表2:ナスダック主力銘柄のパフォーマンス比較>

*2021年4月に上場来最高値を更新した銘柄をオレンジ色で示した
(出所)Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2021年4月14日)

 最新の米国企業番付「経営トップ250社」(ドラッカー研究所調査)によると、「財務力」のトップ5社にはマイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コム、アルファベット、フェイスブックが選出されました(WSJ紙報道/4月13日)。デジタル分野のプラットフォーマーが、成長期待だけでなく財務力でも評価されている現状がわかります。

 グロース株を象徴するナスダック主力株の見直しが進むには、2021年1-3月期の決算とガイダンス(業績見通し)の発表で、売上高や営業利益の「成長持続」が確認されることが肝要となります。業績見通しを巡る安心感が醸成されると、株価が堅調トレンドを維持する可能性があると考えています。