10~12月GDPは年率▲6.3%、新型肺炎の影響が出る前に「景気後退」に近い状態

 内閣府が17日午前8時50分に発表した2019年10-12月期のGDP(国内総生産/速報値)は前期比年率▲6.3%で、事前の市場予想(同▲3.9%)を大幅に下回りました。ネガティブだったGDPデータを嫌気し、17日の日経平均は前週末比164円安と下落しました。

 今、株式市場では、中国で発生した新型肺炎によって1~3月以降の日本の景気・企業業績がどれだけ悪化するか議論されているところです。新型肺炎の影響が出る前の10~12月に、すでに景気後退に近い状態にあったことが確認されたことで、不安心理が高まる可能性があります。

 もし、新型肺炎の影響で、2020年1~3月のGDPもマイナスになると、2019年10月~2020年3月まで2四半期連続でマイナス成長となります。そうなると、景気後退の定義を満たす可能性が高くなります。