それでもあえて「ボーナス投資」を提案するならこうしてみてはいかが

 といっても、ボーナス投資が悪いばかりではありません。当人がやる気を出して証券口座にお金を振り込むということは、デビューにおいて重要なステップであるからです。ハードルを乗り越えるきっかけにボーナスが力となるのであれば、下記のようなポイントを注意のうえ、「ボーナス投資デビュー」としてみてはいかがでしょうか。

条件1:10万円以下で勝負をスタートする
金額を高額にしすぎるのが危ういのであれば、金額を一定程度に抑えることが投資デビューに向いていることになります。あまり高額での投資デビューではなく少額でのデビューを心がけます。いっそ数千円から数万円でもかまいません。

条件2:個別株1社か2社を選び、残額は投資信託かETFとする
投資デビューとしては個別株に目が向きますが、10万円の範囲で買える1~2社にしておき、残額で国内外に分散投資される投資信託やETF(上場投資信託)も同時に買ってみてください。値動きの違いを理解することになり、投資経験に厚みが出てきます。

条件3:できれば1回で買わず、もう一度か二度買う予算を残しておく
一度だけ注文をしてただ漫然と株価の上下動を眺めているだけ、というのはあまり面白くないものです。特に値下がり局面では面白さどころかがっかりしてしまいます。2回、あるいは3回に分けて注文をしてみるのも経験上は有意義です。できれば下がっているときに2回目の注文をしてみてください。

この条件、いってみれば、ボーナス投資デビューが好適とは限らない理由を逆手にとって「ボーナスであえてデビューするならこういうスタイルが考えられる」と切り返しているアイデアになります。

そろそろボーナス額がはっきりしてきて、入金を待つタイミングが近づいてきました。楽しみな人も多いと思います。投資デビューの典型としては「50万円で一勝負」のようなパターンかもしれませんが、あえて違った形で投資デビューしてみてください。