米国は景況低下

 日本の景況が好調なのに反して、米国は景況が低下しています。米国景気は、想定以上に堅調ですが、それでも景況の低下には注意が必要です。

<米ISM景況指数の推移:2020年1月~2024年5月>

出所:ブルームバーグ

 米国は、深刻なインフレと金融引き締めが響いて、製造業・非製造業とも景況低下が続きました。ただし、最近、非製造業は持ち直しの兆しがあります。

 日米の景況の差は、コロナ禍からのリオープンのタイミングの違いがあります。米国は2024年にリオープンによる消費爆発があり、消費が過熱して深刻なインフレが起こり、今はその反動で消費減速中です。日本は、リオープンが遅れ、長らく低迷していた消費が今、やっと盛り上がりつつあるところです。

これから始まる4-6月期決算は良好と考えられる

 6月の日銀短観DIが良好であったことから、これから発表が始まる4-6月期決算も良好と考えられます。

 6月の日銀短観の大企業DIは、これから始まる4-6月期決算の先行指標として注目しています。製造業・非製造業DIとも改善しました。4-6月期決算発表もおおむねその通りとなるでしょう。大企業の経営陣が、6月時点の現状と先行きの景況感を回答したのが、大企業DIで、4-6月の企業業績を先取りする傾向があります。

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