テクニカル面で見たBTC相場見通し

BTC/USD 2022年3月の戻り高値

出典:Trading Viewより楽天ウォレット作成

 まず2022年3月の戻り高値4万8,300ドルが当面のレジスタンスとなる。また5万ドル近辺は2021年8~9月と12月にもみ合った水準で相応のレジスタンスとなりそうだ。逆にここをクリアに抜けると6万ドルや史上最高値6万9,000ドルが見えてくる。

BTC/USD 2013年ピーク後の戻り高値

出典:Trading Viewより楽天ウォレット作成

BTC/USD 2017年ピーク後の戻り高値

出典:Trading Viewより楽天ウォレット作成

BTC/USD 2021年ピーク後の戻り高値

出典:Trading Viewより楽天ウォレット作成

 半減期による4年サイクルで見ると、2013年のピーク、2017年のピークからボトムアウトした後の次の半減期までの戻り高値は、ピークのそれぞれ67%、70%だった。このアノマリーで行けば、今回の戻り高値のめどは、2021年11月のピーク6万9,000ドルの70%、4万8,300ドルとなる。

 4万8,000ドルから5万ドルが強めのレジスタンスで、予想外にETFに資金が流入しない限り、半減期まではこの辺りが天井になりそうだ。

BTC月別騰落一覧

出典:Bloombergより楽天ウォレット作成

 恒例の月別の騰落率で見ると、1月は過去13年で7勝6敗とあまり傾向はない。ただし、過去12年で陽線が4カ月以上続いた9回中、4カ月で終わったのは2回だけ。8割近くが翌月も陽線が続いている。

 またおもしろいことにこの陽線の連続は6カ月まで。すなわち3カ月を超えるような本格上昇は4カ月では終わることは少ないが、6カ月までに終わる傾向がみられている。アノマリー的に1年でも最強の2月も陽線が続き、3月に陰線が出る可能性が高いことが読み取れる。ただ、今月は執筆(11日)時点で既に月初から8%程度上昇しており、ここから先の上値余地は限定的と考える。

まとめ

 まとめると、ここから1月のBTC相場は上値の重い展開か。

 ETF承認という最大の買い材料が消滅、3月以降の利下げについても決定打は出そうにない。そうした中、4万8,000~5万ドルゾーンを抜けるのは難しそうだ。いったんはSell the Fact(うわさで買って事実で売れ)気味に上値を押さえられそうだ。ただし、ETF誕生を機に参入を希望する投資家が押し目では待ち構えていそうで、下値も堅い展開が予想される。