予想が外れた時にどう動くかが極めて重要

 もちろん、予想が当たることもありますからその場合は何ら問題ありません。問題なのは、プロの予想を信じて行動した結果、その予想とは異なるマーケットの動きになったときです。

 特に、2020年2~3月のいわゆる「コロナ・ショック」の急落のように、誰もが予想すらできない事象が生じた場合、どう行動するのかはあらかじめ決めておく必要があります。

 プロの予想としてよくあるのが「前半に安値を付け、年末にかけて上昇していく」というケースです。やはり株価は長期的に見れば右肩上がりになりやすいですし、年末にかけて上がる方が読み手側の気分的にもよいので、そうした予想が多いのだと思います。

 例えば「年初が安値でそこから年末にかけて上昇し、日経平均は3万円を超える」というプロの予想を信じたとしましょう。

 年初が安値の予想なので、日経平均が2万6,000円のところで株を買いました。ところがその後も株価は下げ続け、結局年末の日経平均は2万円になってしまいました。

 こんな時、どうすればよかったのでしょうか?

 プロの予想をうのみにした場合、予想が外れたら大ケガするのは私たち個人投資家です。ですから、このケースでいえば、事前に損切りの価格を決めておき、それを下回ったら速やかに損切りをして、損失の拡大を防ぐ必要があったのです。

 筆者であれば、移動平均線を割り込んでいる間はそもそも保有しませんし、底値狙いで買い向かう場合も、損切り価格は必ず設定し、それを順守しています。

 プロの予想を信じるにしても、予想が外れた時に致命傷にならないようにするため、損切りなどのルールをしっかり決め、それを実行するようにしてください。

実力をつけたければ自分で考え、判断し、行動しよう!

 冒頭で、今後の株価動向やおススメ銘柄を他人に聞きたがる個人投資家は株式投資で成功していないとお話ししました。

 他人を頼っていると、株式投資の実力はつきません。それに加え、プロの予想も当たらないことが多く、かつ予想が当たらなかったときの対応策もしっかりと立てていなければ、いつか株価の大きな下落で致命的なダメージを受けてしまうのは明らかです。

 ですから、株式投資の実力をつけたければ、自分で考え、判断し、行動をするよう心掛けてください。

 とはいえ、最初のうちは何をしたら良いのか分からないと思いますので、プロの予想は参考程度にとどめ、全幅の信頼を置かないこと、そして予想が外れた時に大ケガをしないようあらかじめ対処法を決めておくことから始めてもらいたいと思います。

 最低限これができていれば、大きな損失を被ることはなくなるはずです。致命傷を負わなければ、株価が大きく上がるときに利益をしっかり得て、十分な投資成果をあげることができます。

 2023年も難解なマーケットが続きそうですが、まずは大きく負けないことを常に心がけてまいりましょう。

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