今日は「PTS(私設取引システム)取引」について解説します。

【1】PTSを使えば、東京証券取引所(東証)があいていない夜間(17~23時59分)も取引可能です。

【2】東証があいている時間帯では、東証よりも有利な価格で約定できる可能性もあります。「SOR(スマート・オーダー・ルーティング)有効」をオンにして売買注文を出せば、東証またはPTSで、もっとも有利な価格で約定できる場所が自動選択されます。「SOR有効」を使って少しでも高く売り、少しでも安く買う機会を逃さないようにしましょう。

 楽天証券に口座を保有すれば、どなたでも夜間取引/PTS取引・SOR取引を利用できます。PTSで約定しても通常の売買手数料がかかるだけで追加の手数料はありません。

株式取引をできるのは、証券取引所だけではない。「PTS」(私設取引システム)でも可能

「PTS」という言葉を聞いたことがありますか? 「PTS」は、「Proprietary Trading System」(私設取引システム)の略称です。株式の取引は、東証や名古屋証券取引所(名証)のような取引所だけでなく、PTSでもできます。

 日本で運営されているPTSは、以下の二つだけです。

◆ジャパンネクストPTS(JNX) ジャパンネクスト証券株式会社が運営

◆Cboe PTS(Chi-X) Cboeジャパン株式会社が運営

【注】Cboeジャパンが運営するCboe PTSの正式名称は、「Cboe Alpha」、または、「Cboe Select」です。ただし、2022年1月以前、このPTSは「Chi-X(チャイエックス)」と呼ばれていて、現在も旧名称を使うことができます。本レポートでは、Cboe PTSの略称として、投資家に良く知られたChi―Xを使って解説します。

 楽天証券では、上記二つのPTSどちらにも、取引を取り次ぐことができます。取引時間は、以下の通りです。

<PTSの取引時間>

◆ ジャパンネクスト
     デイタイム 8時20分 ~ 16時
     夜間取引  17時 ~ 23時59分

◆ チャイエックス
     デイタイム 8時20分 ~ 16時

<PTSでの信用取引>

 東証が開いている時間帯(9時~11時30分、12時30分~15時)は、株式現物取引だけでなく、信用取引もできます。ただし、日中の東証が開いていない時間帯、および、夜間(17時~23時59分)は、株式現物取引だけとなり、信用取引はできません。信用取引を行うには、信用取引口座を開設する必要があります。