投資に対する考え方

 ソフトバンクGへの投資について現時点で「買い」とも「売り」とも判断できません。私は過去25年日本株のファンドマネージャーとして公的年金や投信の運用を行ってきましたが、もし私が今もファンドマネージャーならばニュートラル(中立:東証株価指数の構成比と同じ組入比率とすること)の投資判断とします。

 今後の投資価値を決めるのは、主にSVF2で保有する未上場株ユニコーンの先行きです。同社説明によると、AI事業などで将来性を期待するユニコーンに幅広く投資しています。投資時点での評価が高すぎたので、足元の決算で巨額の評価損を計上したものの、売上が順調に拡大している投資先が多いということです。

 今後、未上場ユニコーンの中からIPO(新規上場)によって時価評価額が大きく上昇する株が出てくるか、あるいは、未上場株の価値低下がさらに続くかによって、ソフトバンクGの株価も変化します。

 私はAI関連株から将来、多数の成長株が出てくると考えています。その意味でソフトバンクGにはいつか積極投資したいと考えています。ただし、それは時期尚早かもしれません。過大評価されていた未上場ユニコーンの評価額が十分に引き下げられたのか、わからないからです。私がファンドマネージャーならば、同社株をニュートラルで保有して、当面様子見するところです。

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