ソフトバンクGの変化、事業会社から投資ファンドに

 ソフトバンクGの事業の主体は、今は投資ファンド事業となっています。SVF1およびSVF2を通じて、「ユニコーン」(投資時の企業価値が10億ドルを超えると推定される未公開株)などに投資しています。テクノロジー活用によりさまざまな業種をリードする成長企業へ投資することで、AI革命を推進することを目指しています。

 ただし、前身のソフトバンクを含め、事業の主体が最初から投資ファンド事業だったわけではありません。最初は、読者のみなさんもご存じの通り、日米の携帯電話事業やインターネット事業を行う事業会社でした。事業をやりながら、アリババをはじめとした世界の先進テクノロジー企業への投資を始めました。

 通信事業の成長性が低下していく中で、同社は徐々に投資事業への傾注を強めていきました。SVF1で大成功したことを契機に、事業の主体をファンド事業に移しました。自己資金主体でSVF2を出すことで、ファンドとしての性格が一段と強まりました。