5万円以下で投資できる優良企業編

 投資信託やETFではなく、普通の優良な個別の上場企業の株を買うには、数万円~十数万円の投資資金が必要です。

 株式投資には、株を買ったあと、株価が下がって値下がりしてしまうリスクがあります。個別企業の株の場合、業績不振が続いたり、財務内容に問題があったりすると、最悪、その会社が破たんして投資した資金がゼロになるリスクもあります。

「この企業は大丈夫か?」「今後、業績が伸びて株価が上昇しそうか?」、自分なりに判断し、有望と思える銘柄を慎重に選ぶ必要があるのです。

 特に、企業規模が小さく、投資家からの評価が低い中小企業の株は業績悪化や不景気などの影響を受けやすくなります。

 株式市場で会社の規模を見る基準として有名なのが「時価総額」です。株価に、その企業が発行している発行済みの株式数をかけて計算します。

 いわば、株式市場で投資家がつけた「会社のお値段」。それが時価総額です。

 時価総額がある程度以上の企業なら規模も大きく、投資家から一定の評価を得ているので株価も安定しています。時価総額は大きいほどいいですが、そういった大企業は株価水準も高く、10万円以下の少額資金ではなかなか投資できません。

 そこで、5万円以下の資金で買える株の中から時価総額2,000億円以上の銘柄を、スーパースクリーナーで検索。前期の経常利益がプラスで業績に問題がなく、若い人でも知っている企業を厳選したのが下の表の銘柄です。

 当然、こうした優良企業の株でも株価が下落して損してしまう可能性はあります。ただ、ある程度の規模があり投資家から評価を得ている企業ですので、長期的に見ると株価が値上がりする可能性もあります。

 また、業績が安定しているので、企業が毎年稼いだ利益の一部を株主に還元する「株主配当金」を受け取ることもできます。

資金5万円以下で買える時価総額2,000億円以上の有望株の一例

銘柄名(銘柄コード) 株価 いくらから買える?(100株) 企業情報
Zホールディングス(4689) 418円 4万1,800円 LINEやYahoo! JAPAN、アパレルネット通販ZOZOを子会社に持つインターネット企業。配当利回りは1.33%。
ENEOSホールディングス(5020) 467円 4万6,700円 国内最大の石油元売り会社で、ガソリンスタンドを全国展開。配当利回りは4.71%。
セブン銀行(8410) 241円 2万4,100円 コンビニ「セブン-イレブン」の親会社が大株主の銀行。ATM手数料が安定した収益源。配当利回り4.56%
オリエントコーポレーション(8585) 123円 1万2,300円 「オリコ」ブランドのクレジットカード会社。自動車ローンが収益の柱。配当利回り3.25%。
ヤマダホールディングス(9831) 448円 4万4,800円 日本最大の家電量販店「ヤマダ電機」を展開。100株保有で年間1,500円分の買物券がもらえる株主優待制度もある。配当利回りは4.01%。
株価は5月12日時点。配当利回りは今期の1株あたり予想配当金額を5月12日時点の株価で割って計算。