景気敏感バリュー株が力強く上昇、値がさグロースは売られる

 日経平均だけ見ると、年初の日本株が弱かったように見えますが、実態はやや異なります。先週は、大型の景気敏感バリュー株が力強く上昇しました。先週の上昇率は、トヨタ自動車(7203)が9.6%、三菱UFJ FG(8306)が9.7%、日本製鉄(5401)が7.6%、日本郵船(9101)が6.5%と高く、景気敏感バリュー株を見直す動きが広がりました。

 先週は、TOPIXバリュー指数が2.8%上昇する中、TOPIXグロース指数が2.4%下落しました。バリュー優位がはっきりと出た1週間となりました。

 米インフレが予想以上に長期化、米長期金利が1.765%まで上昇した流れから、ハイテクグロース株には売り圧力がかかりました。

米長期金利の推移:2020年1月2日~2022年1月7日

出所:QUICKより作成

 ところが、インフレ懸念の長期化は、多くの景気敏感バリュー株にとって有利な経済環境が続くことを意味します。業績好調がより長く続くという見通しから、景気敏感バリュ―株の見直し買いにつながっています。今週以降も、景気敏感バリュー株を見直す動きが続くと予想しています。

  もう1つ、先週、目立った動きとして、先週は東証マザーズ指数が1週間で10.6%も下がりました。じりじりと下げ続けるマザーズ株を売って、大型の景気敏感株に乗り換える動きが出たと考えられます。