(2)大きく下がってしまった銘柄を損切りする決断はなかなかできない

 株をいいタイミングで買うことができる人も、いいタイミングで売るのは難しいものです。特に、損切りができない人がたくさんいます。

 純粋にチャートだけ見れば「売った方がいい」とわかる場合でも、プロのトレーダーでないと、なんだかんだと言い訳をつけて売らない場合があります。

 1~10はすべて、損切りを決断できずに、損失を拡大させてしまった投資家が後悔する「売らなかった理由」です。クイズの答えですが、1~10すべてに「はい」と答えるのが正解です。すべてに「はい」と答えられれば、いろいろ言い訳せずに、きっちりと売りを実行できる人、ということになります。

 売りシグナルは、100%当たるものではありません。ここが大底で、売った途端に株価が急反発することもあり得ます。7割の確率で売りが成功しても、3割の確率で売りは失敗するわけです。

 私は、こういう銘柄を売るのに躊躇しません。売りが失敗で、株価が急反発しても後悔しません。7割の確率で当たる売りシグナルにきちんと従うことが、長期的に相場に勝つ方法と知っているからです。

 ちなみに、I社は実在する会社です。I社のその後のチャートをここに掲載します。損切りを決断できないとどんどん損が拡大するパターンです。こういう銘柄を損切りは自分自身で決断しなければなりません。

I社その後

(注:アイフル株価2005年7月―2008年12月株価より、筆者作成)

▼クイズで学ぶテクニカル指標シリーズ

(1)急落した成長株

(2)反発局面を狙う

(3)トレンドを読む

(4)移動平均線とのかい離率を読む

(5)チャートの節を読む

(6)売買シグナルの使い方

(7)売りはむずかしい?

(8)売りシグナル点灯

(9)出来高の変化を読む‐1

(10)出来高の変化を読む‐2

(11)出来高の変化を読む‐3