FRBの行動はその避けられない末路を一時的に止めただけだ…

 以下は6月26日のゼロヘッジの記事「The Fourth Bubble - Instability & The Problem Of Debt(第4のバブルー不確実性と債務の問題)に載っていたチャートである。

 バブルは、バリュエーションとファンダメンタルズがそうでないと主張する場合でも発生する可能性がある。下のグラフは、1871年まで遡るS&P500の長期評価だ。

1871年から2020年までのS&P500の推移とバブルの崩壊

出所:ゼロヘッジ

 1929年、2000年、および2007年を除いて、その他主要な市場の暴落のすべては、現在よりも低いレベルのバリュエーションで発生したことに注意して欲しい。市場の暴落はバリュエーションのレベルとは無関係の結果だ。流動性の問題、政府の行動、金融政策の誤り、景気後退、インフレの急上昇、さらには「パンデミック」など。

 市場の暴落は、「心理的に」駆動される需給の不均衡だ。これはファンダメンタルズとは何の関係もない。 それは厳密には心理的なパニックであり、最終的には市場のファンダメンタルズの急激な切り下げによって反映される。

 それが3月に始まったものだ。FRB(米連邦準備制度理事会)の行動は、その避けられない末路を一時的に止めただけだ。

出所:ゼロヘッジ「第4のバブルー不確実性と債務の問題」

 経済システムでは、当局の目標が特定リスクの制御にある場合、制御されたリスクは集積し、いつの日かシステム全体に波及する巨大なリスクとなって再び現れるだろう。今回のコロナウイルス騒動もそうだが、人生や相場で成功する秘訣、それは「まさか」という機会が訪れたときのため、万全の備えをしておくことだ。