タイプ4:何も動かなかった

 今回の株価の急落の際、特に何も動かなかった、という方も少なくないと思います。これはさらに2つのタイプに分類されます。

 1つは、長期保有(バイ・アンド・ホールド)を決め込んでいて、株価が下がろうが特に何も動かない、とあらかじめ決めている人です(タイプ4-1)。このやり方は、長期的に株価が大きく上昇する株を持ち続けるのであれば有効ですが、逆に株価が下落してしまう株を持ち続けると、多額の含み損を抱えるリスクがあります。

 銘柄選びの巧拙(こうせつ)により、将来の結果が大きく異なる点をよく理解し、実行するようにしてください。

 ちなみに筆者は、自分自身で選んだ銘柄が長期的に見て必ず上昇すると自信を持っては言えませんので、この方法は取っていません。

 もう1つは、あまりに株価下落が急すぎて、パニックになって何も動けなかったという方です(タイプ4-2)。

 株価が短期間に急落すると、上記のタイプ2のようにパニックになって投げ売りをする人と、このタイプ4-2のようにパニックになって何も動けなくなる人がいます。

 どちらも良くないのですが、タイプ2の方が、タイプ4-2より結果が出せると筆者は考えます。

 なぜなら、株価の急落で投げ売りした後、さらに株価が下落した場合、タイプ2は何とか生き延びることができる可能性が高いです。しかし、タイプ4-2は、株価がさらに下落してもおそらく持ち続けてしまうので、含み損を抱えた塩漬け株だらけになってしまいます。

 したがって、株価急落となってもパニックにならないように、あらかじめどうなったら売るかのルールを決めておくことをお勧めします。

 今回の株価下落で「失敗した」と感じている方は、ぜひご自身の行動を振り返ってみてください。そして、今後改善すべき点は改善し、次からの株価下落局面では大きな損失を出さないようにしていきたいものです。