人気トップ10銘柄の業績をチェック

 優待銘柄を選ぶ時、「優待内容」「配当利回り」だけで決める方もいますが、株式投資である以上、最低限、足元の業績はチェックしましょう。まず、人気トップ10の前期から今期にかけての連結営業利益の推移を見てください。

  前期・今期とは、2018年12月期・2019年12月期のことですが、本田技研工業のみ、2019年3月期・2020年3月期のことです。

12月優待人気トップ10の連結営業利益:前期実績と今期会社予想

出所:各社決算短信より作成、営業利益率は今期営業利益(会社予想)を今期売上高(会社予想)で割って算出

 業績を見るとき、1つ注意すべきことがあります。「増益銘柄が良く、減益銘柄が悪い」と考えないでください。企業業績は、長い年月のうちに、増益になったり減益になったりします。減益の時に株価が安く、増益の時に株価が高くなることもあります。それならば、減益のとき、株価が割安な時に買うことは悪いことではありません。

  それでは、何のために業績を見るのでしょうか?「構造不況銘柄」「財務内容に不安がある銘柄」を避けるためです。構造不況銘柄は、赤字だったり無配(配当金を出していない)だったり、営業利益率が低かったり(利益率1%以下など)します。

 ただし、今回リストアップした人気トップ10には、私の目で見て、構造不況銘柄は含まれていません。

 業績動向に加え、注目していただきたいのが、営業利益率です。利益率の高い企業には、収益基盤が堅固な銘柄が多く、長期投資する上で重要です。ここでも、日本たばこ産業の利益率(23.3%)の高さが光っています。

  日本マクドナルド(営業利益率9.8%)、ポーラ・オルビスHD(同13.6%)、アサヒグループHD(同9.7%)、大塚HD(同12.4%)、クラレ(同9.9%)も収益基盤がしっかりしていて、投資魅力は高いと思います