2020年にむけた株主優待の傾向と対策

 2019年の株式市場は米中貿易戦争に振り回される1年になりましたが、日経平均株価が10月に年初来高値を記録するなど、秋口からは盛り返しています。優待株の世界では、12月優待1位のJTのように、1年以上の継続保有を優待獲得条件としたり、長期保有で優待内容がグレードアップする企業がますます増えています。

 この動きは来年2020年も広がっていきそうです。長期継続保有が必要な優待株は最長5年間の非課税投資が可能なNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)口座で購入し、短期取得でもOKな銘柄は一般口座で取引するといったように、効率的な優待取得には口座や投資資金の使い分けが必要といえるでしょう。

 ちなみに2020年の大発会は1月4日、5日が土日のため、1月6日(月)。クロス取引で優待を取得すると、つなぎ売りの貸株料が8日分もかかってしまうのでオススメできません。

 また、最近の年始相場は世界的に大荒れになることも多くなっています。日本市場が休場中の1月2日、3日に米国市場などで波乱の動きがあるリスクに備え、年をまたぐ株式投資にはくれぐれも注意を払いましょう。

 ※つなぎ売りの注意点について詳しくは、「リスクを抑えて株主優待を獲得する『つなぎ売り』について」をご覧ください。