12月の株主優待銘柄

 2019年最後となる12月優待は年の瀬の12月26日(木)が権利付き最終日になります。26日までに株を買って27日(金)の権利落ち日まで保有すれば、土日を挟んだ大納会の30日(月)に株主名簿に記載され、優待権利を獲得することができます。

 12月の優待株は3月、9月に次いで1年で3番目に多い173銘柄。すかいらーくHDや日本マクドナルドHDといった飲食系優待が人気上位のほか、キリン、コカ・コーラボトラーズ・ジャパン、アサヒグループHDなど飲料品優待も目を引きます。※楽天証券 株主優待検索より。

 そんな12月の優待株の中で人気第1位になったのは、日本たばこ産業(JT)です。ただし、内容に関しては大きな変更がありました。これまで6月、12月の年2回だったJTの優待ですが、今回からは12月のみの年1回になり、権利獲得には1年以上の継続保有が必要になってしまいました。つまり、今からJT株を新たに購入しても今回の優待をもらうことはできません。※トウシル作成12月株主優待 人気ランキングによる。以下同

 優待内容自体は、ご飯やカップ麺(100株以上)、ジャム(200株以上)、さぬきうどんセット(1,000株以上)など、自社グループ商品からの選択制です。今回から100株で2,500円、200株以上で4,500円、1,000株以上2,000株未満で7,000円相当と、年2回のときに比べて500~1,000円分、グレードアップしました。

 優待は1年以上の継続保有が条件になりましたが、JTの魅力は6%を超える、配当利回りです。減収減益予想の今期も16年連続増配を続け、1株あたり年間154円が配当される予定。配当性向は連結純利益の74.6%に達しています。株主配当は12月26日の権利付き最終日までに買えば、今からでももらえます。

 第2位はファミレス日本一のすかいらーくHDです。6月と12月の年2回、100株保有で、ガスト、夢庵、魚屋路など系列店舗で使える株主様ご優待カード3,000円相当各1枚(合計6,000円相当)がもらえます。300株以上500株未満では6月の9,000円相当に対して、12月は1万1,000円相当(合計2万円相当)など、300株以上保有する場合は6月より12月に権利獲得したほうが、もらえる優待カードの金額が高くなります。

 第3位は日本マクドナルドHDの食事券優待です。バーガー類、サイドメニュー、ドリンクがセットになった食事券6枚綴りの冊子は食べごたえ満点。こちらも6月、12月の年2回、100株保有で優待食事券各1冊、セットメニューでいうと6食分×年2回がもらえます。

 第4位はクルマ好きに人気の高いホンダです。3・6・12月の年3回制で、鈴鹿サーキットかツインリンクもてぎの優待入場券(年1回)が贈られる3月末、工場見学や、3年以上の長期保有だとレース・イベントに参加できる(ともに応募・抽選制)6月末、そして12月末は「Enjoy Honda」への招待(応募・抽選制)が優待内容です。「Enjoy Honda」はホンダが全国各地のサーキットなどで開くイベントで、F1マシンと記念写真が撮れたり、レーシングシミュレーターを体験できます。

 第5~6位は12月だけの年1回優待です。第5位の東海カーボンはオリジナルカタログ優待で、100株の場合、1年以上の継続保有を条件に2,000円相当のギフトを選べます。第6位のクックパッドは100株以上で「クックパッド」プレミアムサービス利用が6カ月無料に。同サービスは月額280円(税抜き)なので、半年だと1,680円相当になります。1年以上継続保有すると、同サービスを1年間無料で利用できます。

 第7位のキリンホールディングスは100株保有で、一番搾り(合計4本)、清涼飲料(合計7本)、ビアレストラン「キリンシティ」のお食事券1,000円相当1枚、さらにサッカー日本代表応援グッズタオルマフラー(株主様限定オリジナルデザイン)から選ぶことができます。

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2020年にむけた株主優待の傾向と対策

 2019年の株式市場は米中貿易戦争に振り回される1年になりましたが、日経平均株価が10月に年初来高値を記録するなど、秋口からは盛り返しています。優待株の世界では、12月優待1位のJTのように、1年以上の継続保有を優待獲得条件としたり、長期保有で優待内容がグレードアップする企業がますます増えています。

 この動きは来年2020年も広がっていきそうです。長期継続保有が必要な優待株は最長5年間の非課税投資が可能なNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)口座で購入し、短期取得でもOKな銘柄は一般口座で取引するといったように、効率的な優待取得には口座や投資資金の使い分けが必要といえるでしょう。

 ちなみに2020年の大発会は1月4日、5日が土日のため、1月6日(月)。クロス取引で優待を取得すると、つなぎ売りの貸株料が8日分もかかってしまうのでオススメできません。

 また、最近の年始相場は世界的に大荒れになることも多くなっています。日本市場が休場中の1月2日、3日に米国市場などで波乱の動きがあるリスクに備え、年をまたぐ株式投資にはくれぐれも注意を払いましょう。

 ※つなぎ売りの注意点について詳しくは、「リスクを抑えて株主優待を獲得する『つなぎ売り』について」をご覧ください。

12月株主優待 人気ランキング

1位 日本たばこ産業(JT)(2914)

優待発生金額※1:247,100円
JTの優待品:自社商品等

順位 コード 銘柄名 優待品例 優待発生株価※1
2 3197 すかいらーくホールディングス 飲食券 247,100円
3 2702 日本マクドナルドホールディングス 飲食券 203,100円
4 7267 ホンダ 施設利用割引券等 320,900円
5 5301 東海カーボン カタログギフト 1,098,000円
6 2193 クックパッド サービス利用料無料 38,000円
7 2503 キリンホールディングス 自社グループ商品等 254,950円
8 8304 あおぞら銀行 優待券 282,800円
9 2579 コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス 自社ポイント 267,200円
10 3196 ホットランド 飲食券 127,300円
11 7272 ヤマハ発動機 自社ポイント等 219,000円
12 8165 千趣会 カタログ買物券 38,400円
13 3673 ブロードリーフ クオカード 313,500円
14 3656 KLAB クオカード 434,500円
15 2502 アサヒグループホールディングス 自社ポイント 521,800円

※この記事は銘柄を推奨するものではありません。最新の情報は、楽天証券の「株主優待検索」>>

※当社「楽天(4755)」と、直近3カ年業績が赤字の会社は、除きます。
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※株主優待・配当金は各企業の判断で廃止・変更になる場合がございます。お取引にあたりましては最新の株主優待情報を各上場会社のホームページ等にてご確認ください。
※1優待発生金額 = 前営業日終値(11月13日) × 優待獲得最低株数*で計算した金額です。
※このランキングは楽天証券での保有されているお客様の人数が2019年11月13日時点で多い順番です。

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「株主優待検索」のやり方

 12月の人気優待銘柄を「株主優待検索」で調べる方法を解説します。ログインは必要なく、どなたでもお使いできます。

 ※スマートフォンでお読みの方は、上記をクリックすると、「楽天証券スマートフォン専用サイトへ移動しますか?」とポップアップが出ます。「OK」をクリックしてください。スマホでも、PC版とほぼ同じ検索が行えます。
 ※楽天証券ウェブサイトのトップページから、「株主優待検索」を開く場合は、以下の通り、「国内株式 現物・信用」→「株主優待」とクリックしてください。

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