どのETFが最も分散されているか?

 それでは、具体的にどのETFが最も分散されているか? というと、それは世界全体の株式市場に投資するようなETFになります。具体的には「iシェアーズMSCI ACWI ETF(ACWI)」が最も国際分散の効いたETFとなります。

 同様に「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」も世界全体の株式市場に投資するETFです。こちらはFTSEグローバル・オール・キャップ指数という世界の7,400銘柄から成る株価指数をなぞるように設計されています。このETFは費用比率が0.09%と極めて低い点も魅力です。

 この二つのETFは、世界の全ての株式市場に投資するわけですから、「国を選び間違えた!」とか「銘柄を選び間違えた!」というリスクはありません。ただ、世界同時株安のような場面では、これらのETFを買っていてもやっぱり損します。

 それと最大限に分散が効いているわけですから、逆の見方をすれば、想定外のラッキーで大儲けするという可能性もほぼゼロに近いと言えます。

 すると、生まれて初めてETFを購入する人や、初めて日本株以外の海外への投資を考えている人にとって、とっつきやすい入門編のETFと言うことができます。