※本記事は2016年4月22日に公開したものです。

はじめに「7つ」ありき

 表題は、以前、楽天ファンド・アワードの表彰式で筆者が講演したタイトルだ。良いファンドを表彰する場で、投信利用の「大間違い!」について話すというのは、場違いではないかと筆者も思ったのだが、弊社の担当者が『週刊現代』のような過激なタイトルを付けてください、と言うので思いついたものの一つだ。

「7つ」という数はその場の思いつきで、テーマは後から探したのだが、結果的には、投資家が個人の資産運用を考えるにあたって大事なことを、ほどよく盛り込むことができた。自分で言うのは気が引けるが、投資の基本に関わる意外に真面目な内容をお話しした。

 ちなみに、『週刊現代』と現在の投資運用業界には似た点が一つある。『週刊現代』はやや高齢の男性読者が多い雑誌だが、近年、グラビアページには20年、30年前のアイドル・タレントの写真が増えている。実は、近年、「フィンテック」などと称して売られている投資系のサービスや「スマートベータ」といった運用商品は、内容的には1980年代くらいに普及したクオンツ運用の焼き直しなのだ。筆者の頭の中では「フィンテック」と『週刊現代』はイメージが重なるのである。

 本稿では、表彰式当日にお話しした内容をご紹介する。