大間違いその4:DCやNISAでバランスファンドを買う

 DC(確定拠出年金)やNISAは、税制面で有利にお金を増やすことができる仕組みだが、これらの利用方法は、(1)自分の資産のトータルで運用計画を考えて、(2)その中の最も適した(概ね期待リターンが高い)資産をDC、NISAなどに「割り当てる」と考えるべきだ。問題の構造は、年金基金が運用会社を組み合わせる「マネージャー・ストラクチャー」と呼ぶ作業と同じだ。

 リスク資産への投資額が、DCやNISAよりも十分大きな投資家の場合、DCやNISAには「債券+株式」のようなバランスファンドを入れてしまうと、運用益が非課税であることのメリットを十分に使い切ることができないので、「もったいない」。

 現状のマーケットの状況と運用商品の状況を踏まえると、図2のような構造で運用することが最適になる場合が多いだろう。DCには外国株式のインデックスファンド、NISAにはTOPIX連動型のETF(上場投資信託)が最適になる場合が多いはずだ。

 ETFが利用できないことは、NISA口座を銀行に持つべきでないことの理由の一つでもある。

(図2)