売買ランキングから見る、7月上旬の注目点 

2019年7月上旬 米国株式売買ランキング

順位 ティッカー 銘柄名 関連するテーマ
1 AMZN アマゾン・ドット・コム eコマース、クラウド、AI
2 CRWD クラウドストライク サイバーセキュリティ
3 WORK スラック・テクノロジーズ ソフトウェア
4 FB フェイスブック SNS
5 MSFT マイクロソフト クラウド、PC
6 AAPL アップル スマートフォン、エンターテインメント
7 NVDA エヌビディア eスポーツ、クラウド、AI
8 T AT&T 通信、5G
9 V ビザ キャッシュレス、フィンテック、eコマース
10 BYND ビヨンド・ミート 代替肉
注釈:楽天証券金額ベース。7月1日~12日、国内約定日ベース

 7月上旬の売買ランキングの注目点としては、引き続き上位に食い込んできているIPO銘柄でしょうか。今回はクラウドストライク(CRWD)が圏外から一気に2位に入った他、前回3位のスラック・テクノロジーズ(WORK)が引き続き3位となりました。一方、前回2位に入ったビヨンド・ミート(BYND)については、やや注目度が落ちてきているのか10位に落ち込みました。

ランキング上位の銘柄について、直近の動向を解説

 売買ランキングのTOP5に入った銘柄について、直近の動向を見ていきたいと思います。

アマゾン・ドット・コム(AMZN)

出所:トムソン・ロイター(現地7月15日まで過去1年間)

 ランキング1位は引き続きアマゾンです。7月15日から始まった年に1度のプライム会員向け大型セール「プライムデー」を前に、株価は2,000ドルを回復。昨年12月は1,300ドル近くまで下落する局面もありましたが、株価はほぼ全戻し状態となっています。

 アマゾンは7月25日(木)引け後に決算発表を予定していますが、前述の「プライムデー」の動向や、決算の内容次第では52週高値の2050.49ドルを超え、史上最高値を更新していく可能性も十分にありそうです。

クラウドストライク(CRWD)

出所:トムソン・ロイター(現地7月15日まで過去1年間)

 2位に入ったクラウドストライクですが、こちらは6月12日に上場したばかりのIPO銘柄で、サイバーセキュリティを手がける企業です。同社はアメリカ大統領選挙があった2016年に、ロシア系グループによるサイバー攻撃を検知したことなどで知られますが、2019年1通期の売上高が前年比で倍増するなど、非常に勢いのある企業です。

 ただ、売上高は大きく伸びているものの、2019年1期の純損益は赤字となり、2020年1期も引き続き赤字となる見通しです。クラウドストライクは7月18日引け後に決算を発表する予定ですが、そこで引き続き高い成長性を示し、投資家の期待に応えることができるか注目です。