スラック・テクノロジーズ(WORK)

出所:トムソン・ロイター(現地7月15日まで過去1年間)

 3位に入ったスラック・テクノロジーズですが、こちらも直近上場したばかりのIPO銘柄で、企業向けのビジネスチャットツールを手がける企業です。株価は上場後、やや上値が重い展開となっていますが、同社は上場前の6月10日に既に決算発表を行っておりますので、次の決算発表もしばらくありません。チャートの方は下値を探る展開となっておりますので、当面新しい材料がでないとなると、もしかしたら株価が反転するまで少し時間がかかるかもしれません。

フェイスブック(FB)

出所:トムソン・ロイター(現地7月15日まで過去1年間)

 4位に入ったのはフェイスブックですが、こちらは同社が発表した新しい仮想通貨「リブラ」に関連したニュースや、個人情報の取扱いを巡る問題で当局が50億ドルの和解案を承認したとの報道など多くのヘッドラインが流れる中、株価は堅調に推移。当局との50億ドルの和解案についてはほぼ織り込まれていたようですので、次の注目ポイントは7月24日引け後に予定されている同社の決算発表でしょうか。約1年ぶりに200ドル台の大台に乗ったフェイスブックですが、このまま株価が上昇していくのかどうか、注目したいところです。

 ここからは余談になりますが、個人的には当局との和解よりも、フェイスブックが発表した仮想通貨「リブラ」の動向について特に注目しています。FRB(米連邦準備理事会)のパウエル議長など各国中央銀行が「深刻な懸念」を示すなど、「リブラ」については正直なところ前途多難といった状況ですが、ポテンシャルは非常に大きいのではないでしょうか。

 これだけインターネットが発達し、暗号化技術も発達している中で「なぜクレジットカード決済や銀行送金などがインターネットベースにならないのだろうか」とずっと疑問に思っていたのですが、この「リブラ」の動向次第では金融システムが根本から変わるかもしれません。もちろん、それだけに各国中銀・政府の目も非常に厳しいものになることが予想されますが、フェイスブックがそれにどう対応していくのか、今後注目していきたいと思っています。