ピンデュオデュオ

 ピンデュオデュオはスマホ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に最適化された「第2世代」のネット通販企業です。

 アリババなどの先行企業との相違点は、アリババのTモールが基本、プロダクト・サーチの機能を中心として構成されているのに対し、ピンデュオデュオはユーザーの輪から上がってくる満足、推奨、話題性といったものを切り口にし、いま売れている優れもの商品を紹介するという点です。

 このため、ピンデュオデュオのユーザーは、アリババのユーザーよりもエンゲージメントが高いのです。具体的には閲覧回数が多く、購入回数も多いです。

 アリババがマーケットプレースに出展される商品の品質やニセモノといったものにあまり頓着しなかったのに対し、ピンデュオデュオは品質に目を光らし、模造品を排除し、良質な製品をたくさん製造し、すぐに配送できるよう、業者に対していろいろと指導します。これによりユーザー・エクスペリエンスを向上させているわけです。

 その結果、良い商品がすぐに見つかる、コスパが良い、購入した商品にハズレがないなどの満足を提供しています。

 中国の地方都市ではネット通販がいまだ十分に行き渡っておらず、地方都市で求められている商品はピンドゥドゥが提案するような商品が多い状況です。

 ピンデュオデュオの第4四半期決算はEPS(1株当たり利益)が予想▲21セントに対し▲24セント、売上高が予想53.1億人民元に対し56.5億人民元(8.2億ドル)、売上高成長率は前年同期比+379.4%でした。

 売上高の伸びは素晴らしいのですが、利益が予想より悪かったことを投資家は嫌気しています。

 売上高の内訳はオンライン・マーケティング・サービスが+470%の50.6億人民元(7.36億ドル)、トランザクション・サービスが+103%の5.92億人民元(8,600万ドル)でした。

 GMV(取扱高)は+234%の4,716億人民元(686億ドル)、月次アクティブユーザー数は+93%の2.73億人。アクティブバイヤー当たり消費額は1,127人民元(164ドル)、前年同期比+95%でした。

 営業費用は+281%の14.2億人民元(2.07億ドル)、クラウド・サービス、コールセンター、マーチャント・サポート費用が増加しました。営業キャッシュフローは57.3億人民元(8.34億ドル)、バランスシート上のキャッシュは305億人民元(44億ドル)でした。