テンセント・ミュージック

 テンセント・ミュージックは、ミュージック・ストリーミング、ならびにカラオケを軸にした企業です。

 同社は先週IPO後初の決算を発表しました。第4四半期決算はEPSが予想RMB(人民元)0.56に対しRMB0.57、売上高が予想52.4億人民元に対し54億人民元(7.85億ドル)、売上高成長率は前年同期比+50.5%でした。

 オンラインミュージック・モバイル月次アクティブユーザーは+6.8%の6.44億人、ソーシャル・エンターティメント月次アクティブユーザーは+9.1%の2.28億人でした。

 オンラインミュージック課金ユーザーは+39.2%の2,700万人、ソーシャル・エンターティメント課金ユーザーは+22.9%の1,020万人でした。

 オンラインミュージック月次ARPPU(1人あたりの平均課金額)は▲1.1%の8.6RMB、ソーシャル・エンターティメント月次ARPPUは+24.3%の126.7RMBでした。

 オンラインミュージック売上高は+45.0%の15.2億人民元(2.21億ドル)でした。サブスクリプションの増加、サード・パーティー・プラットフォームに対するサブライセンシングの増加、デジタル・ミュージック販売などが増収の理由です。

 サブスクリプション売上高は6.95億人民元、前年同期は5.05億人民元でした。

 ソーシャル・エンターティメント・サービス売上高は+52.8%の38.8億人民元でした。オンライン・カラオケとライブストリーミングが好調でした。

 粗利益は+31.7%の18.4億人民元、営業キャッシュフローは19.3億人民元(2.81億ドル)でした。

 テンセント・ミュージックは来期、今年通年のガイダンスを提示しない方針を打ち出しました。これは長期的視点に立った経営を行うためです。

 2019年にはコンテンツ、テクノロジーに対する先行投資を増やすため、これによりマージンは短期的に圧迫を受けます。

 先行投資の具体的な中身としてはレーベル・パートナーシップの拡大、アニメ、EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)、R&B、ヒップホップなどのコンテンツの拡充を目指します。ニッチ・ジャンルへの需要があるのでロングテールのインディー・アーチストの育成に力を入れます。

 さらに動画によるバラエティー・ショーやミュージック・カウントダウン・ショーに注力します。

 ソーシャル・エンターティメント部門ではカラオケのマルチ・マイク・シンギング・ルームを開始しました。ライブ・イベントはソーシャル・エンターティメント部門に分類されますが今後も増やしてゆく考えです。